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「カーズ」 [映画(2006)]

ディズニー・ピクサー カーズ オリジナル・サウンドトラック この夏一番の期待作(?)『カーズ』を観た。予告編等である程度の予測はついていたが、内容的に想像通りであり、好きなタイプの映画だった。

新人(人じゃなく車なんだけど)ながらレースで今シーズンの優勝争いをしているライトニング・マックィーンは天才にありがちなわがままで自分勝手なため周りの人(だから人じゃなくて車なんだって!)から全く信頼がない。尤も彼も他の誰も信用しておらず、名声は自分だけで成し得たと思っている。

そんなマックィーンは決勝戦の地である西海岸に向けてトレーラーに乗っている内に、ひょんな事から逸れてしまい、しかもパトカーに追われてさびれた小さな町、ラジエータースプリングスを破壊しながら暴走し、最後は捕まってしまう。直ぐに裁判にかけられ、下った刑は道路の補修をすること。早く決戦の地に向かいたいマックィーンは隙をみて逃げ出そうとするが、ことごとく失敗。挙句の果ては、この町の名士であるドック・ハドソンとレースをして勝ったら釈放してもらえる事になったにもかかわらず、砂地のカーブを曲がりきれずリタイヤ。

観念して道路の補修をしている内に、レッカー車のメーターと仲良くなり、ポルシェのサリーというGFができたりと、次第にこの町に馴染んでいく。そんな中、ドック・ハドソンの過去を知ることになり…。

とまぁ、こんな感じでストーリーは進んでいくのだが、この映画を観ながら、過去に観た幾つかの作品を思い出した。

ラジエーター・スプリングスの町のさびれた感じは、ピーター・ボグダノビッチ監督作品『ラスト・ショー』のテキサス州の小さな町みたいで、ドック・ハドソンはこの映画のベン・ジョンソンを思い出させる。

自分を見失った都会の人間が田舎町に来て、人との交流をするうちに本来の自分を取り戻すという構図は、昨年観た『エリザベスタウン』に似ているし、他にも『さよならゲーム』『刑事ジョン・ブック 目撃者』的なものも感じられた。

そしてこれらの映画に共通する「なんでこんないい女が、こんな寂れた町にいるの」という黄金パターンはこの映画にも引き継がれており、ここではポルシェのサリーがその役割を担っている。なんと、美しい景色の前を走る彼女のスローモーションまで用意されており、マックィーンならずともうっとりだ(って車相手にかよ?)。

はっきり言って、この映画は子供向けとは思えない。事実劇場に来ていた幼稚園くらいの子は退屈していた。もっとも吹き替えを見せればいいのに、ご丁寧に字幕版を見せた親に問題があるのだが、内容自体が大人向けと思える。

楽しめてホロリとさせるところもあり、やはりこの夏一番のお薦め!(尤もこの夏の映画は他にまだ観てませんが…)


タグ:ピクサー
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