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「レディ・イン・ザ・ウォーター」 [映画(2006)]

映画「レディ・イン・ザ・ウォーター」オリジナル・サウンドトラック実は結構前にこの映画を観ていたのだが、何となく文章にしにくいため、ずっと先送りしていた。しかし、公開もそろそろ終わりそうだし、いよいよ記事にしておかないと、古今東西座ではオクラ入りになってしまうので、思い切って(何を?)書くことにした。

実はM.ナイト・シャマランの作品は今回初めて観たのだが、これが結構良かった。この「結構」ってのが曲者で、「凄く良かった」とか「糞映画!」って時の方が記事が書きやすいし、早く書いてしまいたいという気持ちにさせてくれる。

主人公・クリーブランド(ポール・ジアマッティ)は舞台となるアパートの管理人。彼は妻と子を失い、医者を辞め、人生を諦めたかのように、アパートの中庭にある小屋で過ごしている。ある夜、中庭にあるプールで溺死しそうなところを見知らぬ若い女性(ブライス・ダラス・ハワード)に助けられる。その女性の正体はアパートの住人の韓国人が語っていた東洋の伝説に出てくる「水の精」であることが分かってくる。その彼女を元の世界に返すために立ち上がるのだが、それには何人か役割を持った身近な人の協力が必要である。クリーブランドはアパートの住人から探し出そうとするのだが…、といった話。

この映画が上手いのは、クリーブランド一人の力では「水の精」を助けることができないため、アパートの住人達の力を借りて、皆で力を合わせて頑張るという設定。住人達はアジア人、スパニッシュ、黒人などのマイノリティが殆どで、白人はみんな変わり者という、世間的には「負け組」なのだが、そんな人々の力こそが必要になるところだ。そんな彼らの中から伝説の話と同じ役割を持った人を探し出し、それぞれの能力を活かした活躍の場が用意されている。「負け組」が力を合わせて一つのことを成し遂げようとする姿に素直に感動できる…はずなのだが…。

こんな面白くも感動的な話であるにも関わらず、どこか醒めて観ている自分があった。

それは何故なのか?

自分でもよく分からなかったため、なかなか記事が書けないでいた。

あまりにも現実味に欠けるから?

…いや、そんな事はない。現実味に欠けていても好きな映画はたくさんあるし、むしろその設定を使って、より真実を描くことができるくらいに思っている。

しばらく考えてやっと分かった

「水の精」役の女優が自分の好みではなかった!

これである。実に単純な理由。この映画に似た設定で、出来は遥に劣る『天使とデート』が好きなのは、主演がエマニュエル・ベアールだからである。それ以外は全て酷いのだが、彼女があまりにも可愛いのでDVDまで買ってしまった。

女優の好みだけで映画の良し悪しを語ってもらいたくないと作り手は思うだろうけど、しょうがない。案外映画なんか、理屈ではなくこういう事で左右されているのではないだろうか。

 


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アートフル ドジャー

シャマランが愛娘に寝る時、聞かせた話だとか。この映画色々な方から好評で・・・。サインとか観て正直、も~いっかと思ってた私も観て見ようかな~と考えてました。 良いきっかけとなりました 
by アートフル ドジャー (2006-10-31 03:35) 

coco030705

おはようございます。
ナイト・シャマランは、シックスセンスとヴィレッジしか見てません。ヴィレッジでがっかりしました。
この映画は結構評判よさそうですね。撮影がクリストファー・ドイルなのも
期待がもてます。中心人物が趣味に合わなかったら、ちょっとおもしろくないですよね。
「エマニュエル・ベアール」、私も大好きです!素敵ですよね~。最近の映画は
あまりみてませんが、『天使とデート』がよかったんですか。見てみたいです。
by coco030705 (2006-11-04 09:04) 

丹下段平

『天使とデート』のエマニュエル・ベアールは、フランスだったら到底考えられないような使われ方をしています。何せ彼女が天使役ですから。彼女が可愛く撮れてればいい! というノリの映画です。後は本当に馬鹿馬鹿しいドタバタなので覚悟して観てください。
by 丹下段平 (2006-11-04 10:07) 

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