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「アヒルと鴨のコインロッカー」 [映画(2007)]

そこそこ面白いんだけど、何となく印象に残らない作品。

この映画の感想を一言で表すならこうだ。こんな映画の感想を記すのが一番難しく、観てから既に幾日も経ってしまっている。

仙台の某大学に入学するため東京から越してきた椎名が、隣人である河崎の誘いを断りきれず、本屋で『広辞苑』を万引きする手伝いをさせられてしまう。その計画は成功したかと思われたが、盗んだ本は『広辞苑』ではなく『広辞林』であった。そしてやがて椎名は河崎の過去を知っていくと同時に、『広辞苑』を盗もうとした動機を知ることとなる。そして更に、河崎の過去と本屋を襲った真実を知ることになるのであった。

とストーリーを書くと、それなりに面白そうなのだが、僕としては感動することもなく心に響くものもなかった。

なんでだろう?

これは、最近の日本映画全般的に感じていることなのだが、ストーリーだけが重視され、映像での表現という点が疎かになってしまっている傾向があるように思える。ベストセラーにオンブに抱っこで、話さえちゃんと押さえれば映画の出来上がりという風潮はいかがなものか。テレビのディレクターが重用され、多くの作品が創られているのはそれを象徴しているように思える。

本来映画は画で物語を創っていくもので、ストーリーに画がつくものではなかった筈ではないか。それが残念ながら今の邦画には少なくなっている。だから印象に残る映像が少なく、名場面と呼べるものがなく、鮮明な記憶が残らない。ストーリーの面白さだけではなく、映像にした時の面白さ、という発想がほしい。

と、この映画に八つ当たりしてしまった気もするが、もっとオリジナリティ溢れる「映画的な映画」を見せてほしいものである。


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