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「殺人狂時代」(岡本喜八) [映画-DVD]

殺人狂時代岡本喜八監督の作品が好きだ。とは言っても、まだ観ていない作品も沢山ある。だから控えめに「大ファン」とは言わずに「ファン」くらいに留めている。でも新たに作品を観る毎に、更に好きになっていく。この作品も今回初めてDVDで観たが、

サイコーに面白かった!

と、ただただその一言で尽きてしまう。これぞ娯楽映画! 細かいカット割による小気味良さは編集の賜物か。役者も軽くコミカルな演出意図を理解し、主演の仲代達矢のオトボケぶりが可笑しく、他の映画(例えば黒澤明監督作品)とは全く異なる魅力を見せてくれる。相手役の団令子もいつもより色っぽくミステリアスに好演している。仲代の相棒には岡本組常連の砂塚秀夫。敵役にはこれまた常連の天本“死神博士”英世が務め、いつもの岡本喜八映画より出番が多くファンを喜ばせてくれる。

ひょんなことから溝呂木博士(天本)率いる殺し屋組織「全日本人口調節審議会」から命を狙われることになった、大学で犯罪心理学を教える桔梗信治(仲代)。追われる中で知り合ったルポライターの鶴巻啓子(団)と自動車泥棒のビル(砂塚)を率いて組織に立ち向かうことに。しかし啓子が敵の手に落ちてしまい…というストーリー。

自分の文章力が不足しているため、この面白さを伝えきれないのが残念。

とにかく騙されたと思って(騙してないけど)観てほしい!

特に日本映画はつまらないと思っている洋画ばっかり観ているアナタ!! 絶対目から鱗が落ちるからさぁ。観てよ、ねぇ…


最近1960年代の東宝映画を観ていると、たまたまなのだが団令子が出ていることが多く、何となく気になる存在になってきた。このブログで記事にした2本のクレイジーキャッツ映画に出ていたし、黒澤明監督の『椿三十郎』『赤ひげ』にも出演していた。調べてみると小津安二郎監督が東宝で撮った『小早川家の秋』にも出ているし、川島雄三監督、成瀬巳喜男監督にも起用されており、凄いキャリアの持ち主だった。かと思えばプログラムピクチャーだって出てしまう。尤もその頃の東宝専属女優なんてみんなそんなものかもしれないが、元気の良い(当時の)現代っ子な感じが魅力的で多くの監督に可愛がられたのであろう。残念なのは既に故人だってこと。2003年に68歳で亡くなられたそうで、もっと活躍してほしかったと今さらながら思う。

 


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