「リアル鬼ごっこ」 [映画(2008)]
日本国の国王の命令で、全国の佐藤姓の人々が捕らえられ処刑される―というもうひとつの世界にワープしてしまった佐藤翼。奇妙なお面をつけた鬼に追い駆け回される事になった翼は、もうひとつの世界の父、妹、友人の洋と共に、この苦境から逃げ延びることができるのか…というお話。
こんな設定なら面白くなりそうなものだが、どうにもハラハラドキドキしてこない。これはいったいどうしたことか。
サスペンス映画って創るのが難しいんだと思う。監督の力量が試されるジャンルなのではなかろうか。上手い監督なら大した仕掛けをしなくても、そこにサスペンスを作ってしまう。逆に技量がなければいくら派手に仕掛けても脈拍が変化しないものだ。
その点、ヒッチコックは凄かったよなぁ、なんて当たり前の事を書いてもしょうがないのだが、作品を観た後に『映画術 ヒッチコック/トリュフォー』を読むと感心してしまう。本当に観客を驚かせようといろいろ視覚的な試みがなされている。
この映画に関して言えば、逃げ方が走り回るばかりで、例えば物陰に身を潜めたり、地下道のような所に入っていったりという変化がないので、どこか一本調子な印象を受けた。おまけに冒頭で主人公が超人的な身のこなしを見せており、それが「こいつなら逃げ延びれるだろうな」なんて安心感を観る側に与えてしまっているのが失敗なんじゃないだろうか。
いやいや、それで良くなるとは限らないけど、もうちょっと見せ方を考えてもらいたいものだ。とにかくこちら観客は口から心臓が飛び出るほどドキドキしたいんだから!(まぁ、ホントにそうなったら死んじゃうけどネ)
ココさんnice!ありがとうございました。
by 丹下段平 (2008-02-29 07:29)
きのうコメントを付けようと思ったら付けられなかったので、
遅れました。
物語の設定だけ聞いていたら面白そうな映画ですのにね。
監督の「力量」ですよね。だって、どんなに一級品の材料を
集めても、シェフの腕が悪かったら、おいしい料理はできませんから。
その点、ヒッチコックはすばらしい監督ですよね。また作品をみたくなりました。
ところで!蛇足ですが、このウルトラマン、かなーりこわいですよぉ。
ウルトラマンというよりは、半漁人?(^^)しつれい。
by coco030705 (2008-02-29 17:26)
ココさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
僕も書いててヒッチコックが観たくなりました。同じような内容でも見せ方ひとつで大違いですよね。
イラストは確かこんなだったよな~、って感じで描きました。結構可愛くなってしまった~!? って思ったのですが、ホントに怖かったですかね?
by 丹下段平 (2008-02-29 21:58)
小説なら読んだことがあるんですが
映画の方も原作同様、ちょっと残念な出来みたいですね。
妙に安心しました…と言っては正直すぎでしょうか。
by CORO (2008-03-15 22:00)
COROさん、こんばんは。
原作の小説も残念な出来なら辛いものがありますね。もっともその場合、映画の作り手が駄目な部分を補ってやればよかったのでしょうが、それが出来ていないのでしょうね。
by 丹下段平 (2008-03-16 01:31)