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「団塊ボーイズ」 [映画(2008)]

『人のセックスを笑うな』の記事(→こちら)で、男性と女性の感性の隔たりみたいなことをチラッと書いたのだが、この『団塊ボーイズ』は『人のセックスを…』とは対極にあるような男の子映画なのではなかろうか。

中年になった高校時代の同級生4人(ジョン・トラヴォルタ、ティム・アレンほか)が、昔を思い出して、革ジャンのツッパリ風にキメてバイクでアメリカ西海岸を目指して旅に出る。途中、おバカな行為をしながら行き当たりばったりに西へと向かううちに、本物のワル(ヘルスエンジェルスのような愚連隊)に出会ってしまい、バイクを奪われてしまうが、直ぐに取り戻したはいいが、おまけに彼らの根城を爆破してしまう。怒り狂った彼らは4人組の追跡を始める…というコメディタッチのロードムービーになっている。

中年4人組が昔の(本来の姿の)自分を取り戻そうと、ワルに見えるような格好をするところにも「男の子」らしい行為に思われる。一応〈ワイルド・ホッグス〉というグループ名もあり、これが原題になっている。出発直前、日常のしがらみから開放されるために携帯を捨ててしまうのだが、そんな無駄なことを勢いでやってしまうのも「男の子」っぽい。多分女性ならそんなもったいないことはしないだろう。それから繰り返されるマヌケっぷりも「男の子」っぽい行為のオンパレード。

よく女性が好きな男性のタイプを聞かれて「いつまでも少年のような…」みたいな答えをすることがあるが、それは大きな間違いである。だいたい本当に少年っぽい行為のほとんどが女性から見ればおバカでくだらないことなのであり、恐らく理解不可能な世界なのである(まぁ、個人差はあるだろうけど)。

そんなことから、この『団塊ボーイズ』は少年の心が残っている、そこそこ年齢を重ねた男性なら共感して観られる作品になっている。いっぽう女性はこの〈ワイルド・ホッグス〉の連中に理解を示してくれるのかいささか不安である。だからあえてこの映画は男性限定でお薦めしたい。

後半、伝説のライダーとして「あの人」が登場してびっくり。カメオ出演だったので宣伝とかに名前は登場していなかったため、不意打ち食らった状況になってしまったのだが、驚きと同時にすんごく感動してしまい、思わず涙がでそうになってしまった。多分、彼を見ただけで感動できるのも男性の観客だけなんだろうなぁ。
団塊ボーイズ.JPG
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hash

こんばんは。
>男の子映画
女性は共感できなさそうですね。
>あの人
さすがに存在感ありましたね。
by hash (2009-04-05 00:49) 

丹下段平

hashさん、こんばんは。
あの人、良かったです。あまり出演作もありませんでしたけど、もっと映画に出てほしいですね。
by 丹下段平 (2009-04-05 02:14) 

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