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「ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-」 [映画(2008)]

ニコラス・エンジェル巡査(サイモン・ペッグ)は一年間に9度も表彰を受けるほどの敏腕警官。しかし出る杭は打たれるのはどこでも同じで、上司から疎まれロンドンから田舎の村に飛ばされてしまう。エンジェルの赴任先はビレッジ・オブ・ジ・イヤーに何度も輝く、ロンドンからは遠く離れたイギリスでも有数の平和な村サンドフォード。しかし白鳥が逃げたことくらいしか事件にならないような平和な村で、2名が死亡する自動車事故が発生。地元の警察官達は単なる事故で済ませようとしたが、エンジェルは事故ではなく事件ではないのかと疑問を抱く。同僚達の冷ややかな態度にもめげず、所長の息子の警官ダニー(ニック・フロスト)をパートナーに独自の捜査を開始する。やがてこれはとんでもない陰謀に辿り着くのだった…というお話。

物語の骨格はありがちなサスペンスなのだが、この『ホットファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』のキモは生真面目なエンジェルとダメ~なダニーとの掛け合いにある。この両極端なキャラのコンビが絶妙で、真面目過ぎて人を寄せ付けなかったエンジェルが優しさを取り戻していく様子と、ボンクラなダニーが警察官としての自覚が芽生えていく成長のドラマにもなっている。ちょっとやり過ぎと思える残酷描写もこんな流れの中にあっては強烈なブラックユーモアに転嫁し、思わず大爆笑。前作『ショーン・オブ・ザ・デッド』で笑えるゾンビ映画を創ったエドガー・ライト監督のイギリス人らしいセンスが光る。イギリス人らしいセンスと書いてしまったが、頭にあったのはモンティ・パイソンとその他数本の映画だけ。これでイギリスで括ってしまうのはどうかとも思うが、まぁそういうことにしておいてほしい。

この作品は役者も魅力的で、クソ真面目警官を演じたサイモン・ペッグも素晴らしいが、特に強烈なボケでダメダメ警官を演じたニック・フロストは印象に残る。今後何かと重宝されるバイプレイヤーになりそうな予感。この二人、『ショーン・オブ・ザ・デッド』でも共演しており、エドガー・ライト監督とセットで活動していくのだろうか。

とにかくスカッと笑いたいなら『ホットファズ』はおススメ!

ホットファズ.JPG


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コメント 2

hash

こんばんは。
脚本がいいですね。
基本的にパロディなんですが、いろいろな要素を絡めて、上手くまとまめてあるなぁと妙に感心してしまいました。
by hash (2009-06-27 00:27) 

丹下段平

役者のキャラの生かし方が絶妙で、最初から出演する役者を想定して書かれた脚本のように思えました。センスが光る映画でしたね。
by 丹下段平 (2009-06-27 00:38) 

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