「トロピック・サンダー 史上最低の作戦」 [映画(2008)]
年に1本は「予告編が全てだった」と感じる映画がある。僕にとっては『トロピック・サンダー 史上最低の作戦』はそんな作品だった。つまり予告編でこの映画のツボとも言える場面を出しすぎていたので、本編を観る前に大よその想像がついてしまい、ストーリー展開の意外性が感じられなかった。これは作品と言うより配給会社の責任であろう。それでも予告編で面白そうだから観たのだが、期待を上回るものではなかった。
落ち目のアクションスターのダグ・スピードマン(ベン・スティラー)、下品ネタで人気のあるコメディアンのジェフ・ポートノイ(ジャック・ブラック)、オーストラリア人で演技派のカーク・ラザラス(ロバート・ダウニーJr.)らが共演している戦争映画『トロピック・サンダー』は予算超過で撮影が難航していた。この作品の原作者(ニック・ノルティ)と爆破オタクの特殊効果マン(ダニー・マクブライド)はイギリス人監督(スティーヴ・クーガン)を焚きつけ、東南アジアのジャングルに役者を連れて行き、実戦さながらの撮影をすることになった。しかし、監督は地雷を踏んであえなくバラバラの姿に。ジャングルに取り残された役者達は取りあえず台本に沿って行動し始めるが、彼らを敵と勘違いした麻薬組織の一味が狙いを定めていた。果たして彼らの命は、そして撮影はどうなっていくのか…というお話。
監督がバラバラになっちゃうところとか予告編で観ちゃってるから、意外性なんかありゃしない。まっさらで観たら、このあっけなさが意外でド~ンと笑えた場面なんだろうけど、それがない。ロバート・ダウニーJr.が黒人になり済ますのも分かっていたし、ジャック・ブラックのオナラ芸も観てしまっていた。こんなネタバレ過剰だと笑うに笑えない。本当に配給会社は余計な事をしてくれたものだ。
それから気になったのはアジア人の扱い。野蛮で無知な描き方に引っ掛かるものがあった。監督も兼ねているベン・スティラーの上から見下しているような視点が感じられ、高慢に思えてしまった。もしかしたらネタバレ以上にこちらの方が素直に笑えなかった原因なのかもしれない。何となくアメリカ人にとってベトナム戦争とは何だったのか、と思えてしまった。
もしもこの記事を読んでくれている人が予告編を観ていなかったら、それなりに笑えるかもしれないが、観ていたら敢えて本編を観る必要はないかもしれない。多分想像の範囲内の展開でサプライズは殆どない。いや、ひとつだけあった。トム・クルーズ…(それ以上は言うまい)
こんにちは☆
私は予告編観てなかったので、楽しめましたよ♪
海外ゴシップで偶然観ちゃったんですが、、、
トム様の件のネタバレの方が気になりました(^-^;
あれこそ、ネタバレ無しで観たかったです。。。
by ジジョ (2008-12-05 00:22)
予告編を観ていなくて良かったですね。こちらはもう何遍も観てしまったもので…。でもトム・クルーズを先に知っていたのは痛かったですね。これは事前に知らなかったのでサプライズでした。
by 丹下段平 (2008-12-05 07:49)