「ワンダーラスト」 [映画(2009)]
あのマドンナの初監督作品。マドンナの曲はデビュー当時から聴いている。最初はダンスミュージックの新人として。そしてあざといくらいのスキャンダラスな方向へ。やがて内容のある楽曲へと変貌していく。どうしても一番目立った『ライク・ア・ヴァージン』時代の印象が強いのだが、案外自分に素直で真面目な人柄に思えたりする。さて、そんな彼女の初監督作品は、どんな面を見せてくれるのか。あざとさが顔を覗かせるのか…と思いきや、シンプルで素直な小品であった。
バンドで成功することを夢見ながらも、生活のために怪しげな商売をしているウクライナ移民の男性AK(ユージン・ハッツ)、バレエに打ち込みながらも生活のためにストリッパーを始めるホリー(ホリー・ウェストン)、アフリカの餓えた子供たちを助けたいがために学校を辞めて薬局で働きながら商品をくすねているジュリエット(ヴィッキー・マクルア)。貧しいながら夢と希望を抱える男1名と女性2名を軸に、その周辺の人々を描いた群像ドラマになっている。
この主要3人のキャラが、マドンナの下積み時代が重なり合っていることは容易に想像できる。成功するためには手段を選ばないAKやホリー。心の内に秘めたるものはジュリエットに役割を任せている。そして彼らを取り巻く人々もマドンナ自身が下積みの時代に実際にいた人がモデルになっているように思える。果たしてこんな詮索がマドンナの望むところではないだろうことは分かるが、これだけ世界的に有名なアーティストなのだからしょうがないだろう。作品にとっては少々不幸なのかもしれないが、マドンナと重ね合わせて観た方が面白い。
しかし、あのマドンナにしては、いささか刺激が足りないのも事実。裏を返せばまともなインディペンデット作品になり過ぎているような印象を受けた。かえってもう少し破綻しかかっているような表現も欲しかった…なんていうのは無理な注文なのかなぁ。
この映画、見ました^^
あのバイクが並んだところで踊る予告編の音楽と「これがマドンナの堕落論」というコピーに惹かれて。話が明るくまとまっていくところは 自分好みでした。
詩人役の人 印象に残りました。
それにしても ユージン・ハッツ氏の風貌って個性的ですね~
by マヌカン☆ (2009-03-16 00:35)
詩人の役者は良かったですね。ちょっとクリストファ・ウォーケンに似た感じで。
ユージン・ハッツの髭は立派でした。
by 丹下段平 (2009-03-16 07:54)
こんな髭になりたい。
by ばん (2009-03-16 10:10)
僕は伸ばしても無精髭止まりです。
by 丹下段平 (2009-03-17 01:44)