「映画は映画だ」

簡単に言ってしまえばヤクザが映画に出演する話。去年は映画俳優がヤクザに仕立て上げられた『マジックアワー』があったけど、こちらの韓国映画はその裏返しで、但しあの映画ほど凝った設定ではなく、ストレートな内容になっている。

人気アクション俳優のチャン・スタ（カン・ジファン）は血気盛んなあまり相手役に怪我を負わせてしまいマスコミに叩かれ、代わりの共演者も見つからず、主演映画の撮影が再開できない。そんな中、高級クラブで出会ったヤクザのイ・ガンペ（ソ・ジソブ）は映画ファンで、一回だけ映画に出演した過去を持つ。スタはそんなガンペに目をつけ、彼に滞っている映画に出演を依頼する。最初は渋ったガンペだったが、アクションはガチンコでという条件を突きつけ、喧嘩に自信のあるスタもこれを了承。ボン監督（コ・チャンソク）の心配をよそに撮影は再開される。そんなガンペにヒロインのカン・ミナ（ホン・スヒョン）は次第に惹かれていく。まずまず順調に撮影は行われるが、ガンペの本業は困難な状況になっていき…というお話。

なさそうでありそうな設定で、なかなか面白く観られた。実際に日本では安藤実というヤクザの組長が映画俳優に転身しているし、ヤクザじゃなくても元不良なんてのは芸能界にはゴロゴロいることだろう（多分）。だからそんなに出鱈目な感じはしなかったし、もしかしたら韓国映画界にはこの映画のモデルになった人もいるのかもしれない。

この作品を監督・脚本したのは、ずっとキム・ギドクの助監督だったチャン・フン。キム・ギドクも製作と脚本（共同）で参加している。師匠よりも娯楽映画寄りだが、案外彼の方がヒット・メーカーとして重宝される監督になっていくのかもしれない。

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コメント 2

この映画、見ました＾＾
自分が途中から予想したストーリーとは違っていました。韓国映画って、邦画や洋画で見ているとラストでギョッとさせられることがあります。
イラスト、「こんな感じ、そうそう！」って思いました。
by マヌカン☆ (2009-03-30 08:58) 

僕もラストは予想とは違った展開でした。『ヤクザはヤクザだ』ってことなんでしょうか。安易に丸く納まらないのが面白かった気がします。
by 丹下段平 (2009-03-31 07:01)