２００９年の３本【外国映画編】

毎年末恒例にしている、その年観て良かった映画３本を選ぶ企画も４回目。「出来のいい」作品は評論家に任せるとして、僕の基準は「好き」ということ。友人から「何であれが入ってるの？」と言われてしまうこともあるのだが、「そんなところが僕という人間の個性なんだ」と答えるほかない。なので、３本ともホントに好きな作品で建前は一切ナシ。

 『スラムドッグ＄ミリオネア』　（ダニー・ボイル監督）

この作品の「熱さ」が好きだ。映像は凝っていても主人公の気持ちはストレート。ここ数年のアカデミー作品賞作品は僕のツボにピタリと嵌ってくる。この作品に作品賞を贈ったハリウッドも捨てたモンじゃないと感心した。

 『グラン・トリノ』　（クリント・イーストウッド監督）

クリント・イーストウッド監督作品が２本観られたのだから、それだけでも２００９年は良い年だった。もう一本の『チェンジリング』も素晴らしかったが、「好き度」では断然こちら。役者クリント・イーストウッドの最後の作品になってしまうのだろうか？

『幸せはシャンソニア劇場から』　（クリストフ・バラティエ監督）

この作品の「苦さ」と「甘さ」が好きだ。パリの場末にある劇場を巡る現実的なようでファンタジーのような作風がツボを刺激してくれた、愛すべきキャラクター達の群像劇。

もちろん他に良かった作品は何本もあるが、それ程迷わなかったほど、抜けて好きな３本を選べた。あえてあと２本選ぶとしたら、韓国の猟奇的事件を描いたサスペンス『チェイサー』、能天気そうで抜け目ないコメディ『ウエディング・ベルを鳴らせ！』というところ。

来年も今年くらい「好き」な作品に出会いたい。とりあえず新年早々に観られそうなクリント・イーストウッド監督の新作に期待したい。

タグ：ダニー・ボイル クリント・イーストウッド クリストフ・バラティエ

コメント 12

最後の作品のセレクトといい、何か丹下さんらしさを感じまます。良いお年を・・・
by アートフル　ドジャー (2009-12-31 18:13) 

アートさん、今年もありがとうございました。
良い年をお迎えください。
by 丹下段平 (2009-12-31 20:54) 

明けましておめでとうございます
３本、こうなりましたか・・・・＾＾
「グラン・トリノ」は見ていないのですが、２作品は私も大好きです。特に「幸せはシャンソニア劇場から」は悪役らしき人物にもなんだか厚みが感じられる描き方だったのが強く印象に残っています
by マヌカン☆ (2010-01-01 02:19) 

マヌカン☆さん、あけましておめでとうございます。
『グラン・トリノ』も素晴らしいので、機会がありましたらご覧ください。
本年もよろしくお願いいたします。
by 丹下段平 (2010-01-01 09:48) 

こんばんはぁ(^^)/

私も「良い」より「好き」を優先してしまうので
この３本は、私が選んでも同じかもしれませんね。
ただ、『幸せはシャンソニア劇場から』は他の作品に
変えてしまうかもしれません。５本なら必ず入ると思います。
by よーじっく (2010-01-01 20:58) 

よーじっくさん、こんにちは。
自分で書いておいてなんですが、2009年に限っては「良い」でも選ばれる作品なのかもと思っております。例年はもっと誰も選ばないような作品が入るのですが、今回はそういうのはなかったですね。
by 丹下段平 (2010-01-01 23:23) 

明けましておめでとうございます。
旧年中はお世話になり、ありがとうございました。
「スラムドッグ」も「グラントリノ」も深みのあるいい作品でしたよね。
「幸せは～」は、未見ですが、機会があったら、見てみたいと思います。
それでは、本年もよろしくお願い致します。
by デイヴィッド・ギルモア (2010-01-02 01:39) 

デイヴィッドさん、あけましておめでとうございます。
やはり映画は深さが必要ですよね。
今年も宜しくお願いいたします。
by 丹下段平 (2010-01-02 20:36) 

あけまして、おめでとうございます!
ことしも、よろしくおねがいします m(_ _)m

『スラムドック～』は、エネルギッシュな作品でしたよね。
パワーをいっぱいもらった気がします。

丹下さんがあげられた3本とも、好きな作品です。
私のベスト5はちょっと趣向が変わってますが、よかったらご覧ください☆
by クリス (2010-01-04 03:02) 

クリスさん、あけましておめでとうございます。
個性的なセレクションで面白かったですよ。
今年も宜しくお願いいたします。
by 丹下段平 (2010-01-04 07:42) 

はじめまして
「スタジオゆんふぁ」という自主映画制作団体の代表で映画評ブログ「自主映画制作工房Stud!o Yunfat　映評のページ」の管理人をつとめております「しん」と申します。

グラントリノとスラムドッグは私も大好きな映画であります。
今年のベストとともに、過去記事での年間ベストなど楽しく読ませていただきました。

ところで、当ブログでは「映画ブロガーによる00年代（2000～2009）の映画ベストテン」という企画を立ち上げてみました。その記事へのリンクをこのコメントに付けております。
いま27のブログからエントリーをいただいております。
是非ともお越しいただき、この10年間のベスト映画をコメント欄に投稿していってください。
〆切は2/14と設定しています。急な話で申し訳ありません。
もちろんご興味があればで結構でございます。
投稿しても何の得にもなりはしませんが、映画好きたちと10年間を振り返ってみてください。
それでは、今後ともよろしくお願いいたします。
by しん (2010-02-07 00:07) 

しんさん、こんにちは。

僕も学生の頃自主映画を創っていたので、今やってらっしゃる方と交流できるのも何かのご縁かもしれませんね。

「00年代のベストテン」にお誘いいただいたのは嬉しいことですが、その年のベストを選ぶのも迷うことがあるので、10年間となるととてもじゃありませんが頭の整理がつきません。それに00年代前半に公開された作品の方が印象が薄れて不利な気もしますし、難しいです。

ただ1本だけ選ばせていただくなら『ミリオンダラー・ベイビー』かなぁ、と思っております。こんなところでお許しください。
by 丹下段平 (2010-02-07 01:16)