「ソフィーの復讐」 [映画(2010)]
ホントは『アバター』を観たかったけど、あまりにも混んでいたので急遽予定を変更して『ソフィーの復讐』を観ることにした…って何だか最初から言い訳みたいだけど…
なんっつうか…
チャン・ツィイーのチャン・ツィイーによるチャン・ツィイーのための映画
ってのが『ソフィーの復讐』の全体的な印象。ジャンルとしてはベタなラブコメだけど、自ら製作に名を連ねるチャン・ツィイーが自作自演のアイドル映画を創ったと言う方がピッタリくる。
漫画家のソフィー(チャン・ツィイー)は医者の恋人ジェフ(ソ・ジソブ)を女優ジョアンナ(ファン・ビンビン)に奪われてしまいドン底状態。ジェフを再び振り向かそうとするが上手く事は運ばない。そんな中、台湾から来たカメラマンのゴードン(ピーター・ホー)と知り合う。彼はジョアンナの元カレだったらしい。お互いの利害関係が一致したところで、ジェフをジョアンナから引き離し、ギャフンと言わせた後に取り戻す共同作戦が開始されたのだが…というお話。
まぁ、他愛ない内容なんスよ。とにかく内容的なものは二の次で、ひたすら彼女を可愛く見せることに全力を注いでいる。いったい彼女はどれだけ衣装替えしていることか。ファッショナブルな服からダサいジャージ姿までの数々を披露してくれる上、コスプレまでやってのける。そしてよく転び、よくぶつかり、よく落ちる。“可愛いけどドジな女の子”って古典的な少女漫画のヒロイン像を狙ったようだ(もっとも「日本では」なのだが)。これをアイドル映画と呼ばずして何と呼ぶ?
脇は完全に彼女の引き立て役。名前は大きく出てないけど、原田大二郎似のピーター・ホーが美味しい役で、チャン・ツィイーの相手役みたいな扱いのソ・ジソブは、何のために韓国から呼ばれたのか分からないくらい誰でもよかったような役。見せ場らしい見せ場は用意されていない損な役回りで、完全に刺身のつま扱い。自分を引き立てるために隣国からも役者が集まってくることを示すことで、彼女の自己顕示欲を満たしたかったのではなかろうか。
とまぁ、ボロクソ書いてきたけど、チャン・ツィイーのファンだったら楽しめる作品になっているかもしれない。何たって自分でプロデュースしたプロモーション映画みたいなものだから。
B級映画?よくある監督の個人趣味のテンコモリ?
by 漢 (2010-01-14 16:36)
漢さん、こんにちは。
多分B級映画を創ってる意識はなかったと思いますが、そう見えてしまう映画です。監督の個人趣味以上に主演女優が製作者なので、そちらの意向が強かったと推測しております。
by 丹下段平 (2010-01-15 01:20)
一瞬ソフィーの選択が頭に浮かんでしまいました(古すぎ)
結構良い映画に出てると思うんですが、「ホントはこーゆーのやりたかったの」みたいな感じ!?^^
by duke (2010-01-18 01:47)
まさに「ホントはこーゆーのやりたかったの」って気持ちだったのでは? たまには息抜きできるような作品に出たかったんじゃないでしょうか。
by 丹下段平 (2010-01-18 23:51)
最初からそんな予感のする映画で、結局スルーしました。初恋の来た道で初来日した彼女のもささからすると、よくもまあこんなに成長したもんだなあ、と感慨深くなります。初恋の来た道もチャン・ツィイーかわいくってしょうがない、って映画だと私は思いましたが。アバターは話はこれといって目新しいこともないと思いますが、映像世界は文句なく素晴らしいです。
by なぎ猫 (2010-01-19 09:05)
僕もそんな予感はしていたのですが、つい…
『アバター』早く観たいのですが、未だに混んでいるので、客が少なくなるのを待っております。
by 丹下段平 (2010-01-19 19:07)
最初、ゴードン役は違う方だったのに、
ソ・ジソブと釣り合いをとってピーター・ホーになった
という噂を聞きました。
個人的にはどちらも初めて知った俳優さんだったのですが、
ピーター・ホー(のゴードン)はやっぱり良かったです。
by かものはし (2010-02-16 12:46)
かものはしさん、コメントありがとうございます。
僕もピーター・ホーはこの作品で初めて知りました。愛嬌があるので人気が出そうですね(すでにあるのかな?)。
ソ・ジソブはキャリアにあまりプラスにならない作品に出てしまった気がします。
by 丹下段平 (2010-02-16 22:14)