「ソーシャル・ネットワーク」 [映画(2011)]
いやぁ~、そんな時代なんだね
って映画。フェイスブックをネットで大成功させ巨額の富を手にしたマーク・ザッカーバーグ(ジェシー・アイゼンバーグ)が、フェイスブックを立ち上げた前後が実話を基に描かれている。
昔だったら「頭は良いけど使えない奴」ってことになりそうな社交性・社会性に欠ける主人公だけど、今の時代はコンピュータがネットに繋がってさえいれば大成功することが可能ってことなんだろう。むしろ「使えない奴」って言ってた方が「使えない奴」になりかねないのが現代。まぁ、アナログな僕も後者の方だから「生きてる内は時代が進み過ぎませんように」と願うしかない。
冒頭、主人公がGF(ルーニー・マーラ)に振られ、ラストも彼女で落としたところから、デヴィッド・フィンチャー監督が何をしたかったのか、分かったような気がした。時代は20世紀から21世紀、メディアは新聞からインターネットに変えただけで、結局は「現代の『市民ケーン』(オーソン・ウェルズ監督)」を創りたかったんじゃなかろうか。薔薇の蕾はもっと直接的に女の子に置き換えただけ。主人公が「何を得て、何を失ったか」ってこと。そこから「人間の幸せとは何ぞや」と問いかけている。もっとも作品の重み深みは全然違うのだけど。
それにしてもマーク・ザッカーバーグって、一般常識に欠けるだけで決して悪い人間ではないんだけど、どうにもいけ好かないタイプだな。そりゃ、やっかみもかなり入ってるけどね。映画を観たら意地でもフェイスブックには加入したくなくなってしまった(痛くも痒くもないだろうけど…)。
主人公達が、金持ち社交クラブみたいなのをバカにしつつでも意識してるってところに、なんやかんや言ってもアメリカやヨーロッパって階級社会なのか?などと思ったりしました。相手のテンポを考えないマークのしゃべくり同様、映画も超展開、でした。私には。それにしても、精神的には未成熟な青年達でも、金を掴める時代ですね。
by なぎ猫 (2011-03-14 21:44)
なぎ猫さん、こんにちは。
エリートを鼻にかけた主人公たちが意識するクラブにどんなステータスがあるのか分からないのですが、こんな様子を観ると『アニマルハウス』を思い出してしまいます。
by 丹下段平 (2011-03-17 01:44)
この作品観ると、インターネットって実よりも害の方が多いなあ~って痛感させられるんですよね。日本にもHエモンって同様な人居るから余計に・・・・。
by artfuldodger (2011-03-24 14:09)
まぁ、時代と言ってしまえばそれまでなんですけど、実態のないような世界でもやっていけるということなんでしょうね。もう金儲けにはインターネットが不可欠なのでしょう。でもそれで儲けてる人物って胡散臭いですよね。
by 丹下段平 (2011-03-25 04:17)