「キリング・ショット」 [映画(2012)]
ある程度の映画ファンがこの『キリング・ショット』を観たなら、おそらく多くの人がクエンティン・タランティーノ作品の模倣であることに気がつくだろう。これがデビュー作のアーロン・ハーヴェイ監督はよっぽどのタランティーノ映画のファンに違いない。パクッたと言うよりも、大好きな作品(特に『パルプフィクション』)をお手本にして一所懸命に創り上げた、といった印象であった。
犯罪組織に属するテス(マリン・アッカーマン)は前の仕事でミスをし、組織のボス(ブルース・ウィリス)に汚名返上するため仲間と共に次の仕事に取り組んでいた。それはとあるダイナーで行われる麻薬の取引を横取りしようというもの。しかし、一向に取り引きが行われる様子がなく、苛立ったテスらは強硬手段に打って出た。しかし仲間のカラ(ニッキー・リード)が女性店主に撃ち殺され、ドーンも客のトラック運転手に射殺された…。一方、謎のセールスマンらしき男(フォレスト・ウィテカー)が自動車の故障で立ち往生しているところに警官が現れた。警官が故障の様子を調べていると、男はいきなり警官を射殺した。制服を盗んだ男は…ってお話。
一応、大筋はこんな感じなのだが、タランティーノ風なので、各エピソードの時系列がバラバラに繋がれておりアチコチに話が飛ぶユニークな構成になっている。しかし、この手法はかなりセンスがないと上手くいかないことが分かる結果になってしまった。物語を先に進めず、何度も何度も前に戻ったり、横道に逸れたりを観ている内に緊張感が途切れてくる。いい加減先に進めよと言いたくなってくる。そして次第に物語への興味も薄れてくる。現に僕の横と後ろにいたオッサン(声から推測して)は途中から同時に大いびきをかき始めて、迷惑千万であった。まぁ、大いびきこくほどつまらない映画ではないと思ったのだが、タランティーノの失敗作のように見えてしまい残念な出来であった。
まだまだ新人監督にとってタランティーノの域に達するにはちと遠い。それよりも次回は〇〇風ではなくオリジナリティを出してもらいたいもんだよなぁ。
「マッドマックス」のメル・ギブソンも急に老けましたね~。
by k_iga (2012-05-17 00:43)
そうですか、最近見てなかったのですが…。全盛時を知ってるだけに寂しくもありますね。尤も自分もその分老けたんですけどね。
by 丹下段平 (2012-05-20 13:29)
やっと映画【恋と愛の測り方】観に行ったんですが(・-・)・・・ん?
これからはちょくちょく出掛けたいと思います、いつでも千円だから気楽です!
と言っても年金暮らしの身には一日の食費の3分の2なんですけどね(・・;)
by 薔薇少女 (2012-05-22 17:01)
『恋と愛の測り方』って映画があるんですね。
多分観ないと思われるタイトルだなぁ…。
いつでも1000円って羨ましい!
by 丹下段平 (2012-05-27 12:46)