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マニアでオタクでコレクター [映画-雑記]

札幌を離れ、首都圏で過ごすGW。久しぶりに新宿御苑前の古本屋に行ってみた。ここは以前記事にしたように(→記事)映画パンフレットの品揃えが充実しているお店。古本屋ならではの無造作に置かれた大量のパンフの中からお宝を発掘するのだ。結構忍耐力も必要で大変ではあるが楽しくもある。

前回4年前は比較的安価な掘り出し物を発掘したのだが、今回はいきなり高価で凄く欲しい物が目に入ってしまった。しばし悩んで…やっぱり買っちゃお、ってことで手に入れたのが…

『市民ケーン』(オーソン・ウェルズ監督)

市民ケーン.jpg

アメリカで映画史上のベスト10なんかやると必ず1位に選ばれる名作中の名作。こんな作品のパンフを見かけてしまったら欲しくなるのがマニアの性。僕の基準ではちょっと高かったけど、買わずに後悔するのも精神衛生上よろしくないので購入することに。3000円也。

『リオ・ブラボー』(ハワード・ホークス監督)

リオブラボー.jpg

西部劇で何が一番好きかと問われると『リオ・ブラボー』と答える自分にとって、こんなの見つけちゃったら買わずにはいられない。大スター、ジョン・ウェインを筆頭にディーン・マーチン、リッキー・ネルソン、ウォルター・ブレナンらのアンサンブルも楽しい痛快娯楽映画の傑作。2000円也。

『シャーロック・ホームズの冒険』(ビリー・ワイルダー監督)

シャーロックホームズの冒険.jpg

敬愛するビリー・ワイルダー監督の後期の作品。こんなの見つけちゃったら買わずにはいられない。…でもこの作品は観ていなかったりして。今回買ったパンフの中では一番新しい作品(なのに状態は一番悪いんだな、これが)。でも1970年。最近のホームズ映画は観たいとは思わないけど、これは観たいぞ! 1000円也。

『フレンチ・カンカン(ジャン・ルノワール監督)

フレンチカンカン.jpg

フランス映画の巨匠ジャン・ルノワール監督作品。今回買った中ではおそらく一番発行年度が古く1955年のもの。戦前・戦後の映画ポスターを多数手がけた野口久光氏によるフランソワーズ・アルヌール(サイボーグ003のモデル?)のイラストの表紙に一目惚れ。額装して飾っておきたいくらいである。これで1000円はお買い得だったのでは。ちなみにこの作品も未見であったりして。

とまぁ、マニア根性丸出しで購入した4点。合計7000円也。興味のない人には浪費と思われるだろうけど、自分的には満足なお買い物。でも、ブログ始めてから資料としてパンフはなるべく購入しているので、その量が半端ないくらいになってきた。もう立派なコレクターなんだろうけど、整理が苦手なので埋もれた中から見たいパンフを探し出すのが大変なんである。

夏休みになったら整理するか…(と思って数年経っている)。


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2011年の3本【日本映画編】 [映画-雑記]

1月も後半になってこんな記事。毎年この企画はその年の大晦日に書いてたんだけどね。サボってたから、ってのもあるけど、それよりも…

3本選べないんだよっ!

2011年度はなしにしようかと考えたけど、せっかく続けてきたんだし途絶えさせたくない気持ちもあり、無理にでもやってしまおうと思い立った。ま、ちょっとヤケぎみにサクッと書いてしまおう。

『冷たい熱帯魚』(園子温監督)

『阪急電車 片道15分の奇跡』(三宅喜重監督)

『アントキノイノチ』(瀬々敬久監督)

上の2本は記事にしてるのでそっちをご覧いただきたい。『アントキノイノチ』は絶望した人間が立ち直ろうとする様が描かれており、未曾有の大災害が起きてしまった2011年という年に(結果的に)相応しい内容であったと思う。主役の岡田将生、榮倉奈々をはじめ、原田泰造、松坂桃李、染谷将太といった脇役も印象に残った。瀬々監督には「以前悪口書いちゃってゴメンネ」とお伝えしたいけど、悪口書いたことも知らないだろうから、ま、いっか。

しかし…こう並べてみると、そんなに他の年から見劣りしないような気もするのは何故?

2011年の3本邦画.gif


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2011年の3本【外国映画編】 [映画-雑記]

2011年は不作だったので、この企画ヤメ!

…ってのも何だから頑張って(?)選んでみよう。2006年にこのブログを立ち上げてから毎年3本に絞って選んできたので、2011年も3本。3本に絞り込んだことを後悔した年もあったものの、2010年に続いて選ぶのが難しかった。いや、2010年なんて2011年に比べたらずっとマシだった気がする。とにかく2011年は10本じゃなくて3本で良かった。

『孫文の義士団』(テディ・チャン監督)

実はこの作品は記事を書いていない。僕が観た時はほとんどの地域で上映が終了していたので、書こうにもテンションが上がらなかったんである。あらすじは、20世紀初頭の香港に、当時の腐敗した朝廷を倒そうと革命を起こす会議を行うため、日本から孫文がやって来ることになった。孫文が来る情報を得た朝廷は暗殺団を香港に送った。一方革命の志士達は命懸けで孫文を守ろうと義士団を結成した…って物語。これがまさに死闘。激しいアクションに手に汗握りっぱなしのクライマックス。ドニー・イェン、レオン・ライ、ニコラス・ツェー、ファン・ビンビンら役者も豪華で、文句無しに面白かった。

『英国王のスピーチ』(トム・フーパー監督)

構成のしっかりした安定感のある万人受けする作品。アカデミー賞のコリン・ファースはもちろん、ジェフリー・ラッシュ、ヘレナ・ボナム=カーターら役者が見事だった。

『スーパーエイト』(J.J.エイブラムス監督)

この作品をボロクソに言う人がいるけど、好きなんだからしょうがない。確かに荒い箇所は多分にあるように思えるのだが、それでも好きなんである。好きに理屈なんてないのだ。

…とまぁ、「例年なら3本には入らないんじゃないの」って作品のオンパレード。それが2011年、って年だった。くどいようだけど10本じゃなくて良かった。2012年は10本にしなかったことを悔やむような年になってもらいたいのだが…

2011年の3本洋画.gif


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『幸福の黄色いハンカチ』的北海道観光案内 [映画-雑記]

先日仕事で夕張に行くことがあり、少し時間が空いた(空けた?)ので市内にある『幸福の黄色いハンカチ想い出ひろば』に立ち寄ってみた。ここは映画『幸福の黄色いハンカチ』(山田洋次監督)で高倉健と倍賞千恵子の夫婦が生活していた場所であり、有名なラストシーンにも使われた家が撮影当時のまま保存されている。

黄色いハンカチの家.jpg

実はこの作品をちゃんと観たことがなかったので、帰ってからレンタルで観てみた。なかなか良い作品であることは確かだが、気に入らないところもあり…という話は置いといて、今回は観光シーズン(もう終わりか?)ということもあり、映画の中で健さん、武田鉄矢、桃井かおりが旅した北海道のルートを物語の順番に従ってご紹介してみたい。

黄色いハンカチルート.gif

1 釧路…武田鉄矢がフェリーで降り立った街。残念ながら現在は釧路に着くフェリーは就航されていない。

2 網走…武田鉄矢が桃井かおりをナンパするのが網走駅。釧路から網走までのルートは、映画では端折られているが、武田鉄矢が桃井かおりに「知床をぐるっと回って来た」と語っているので推測してみた。できれば最短ルートではなく、釧路湿原や摩周湖にも立ち寄ってみたいところ。また、映画では大したことないと語られている日本で一番有名な名門(?)刑務所は、現在観光施設として見学できるようになっている。

知床.JPG

3 小清水原生花園…映画の中で武田鉄矢に「なんにもない」とケチョンケチョンに言われてしまった場所。確かに植物に興味がなければひとつも面白くない。むしろ中国の大ヒット映画『狙った恋の落とし方』のロケ地である北浜駅が近いので立ち寄るならそちら。

4 美幌峠…3人になった一行が向かったのは阿寒湖温泉。その途中で美幌峠を観光している。ここは眼下に屈斜路湖が見え、素晴らしい景色が堪能できる。ちなみに僕が仕事を〇〇って行った時は生憎の霧に包まれていた。残念。

屈斜路湖.jpg

5 阿寒湖温泉…マリモで有名な阿寒湖の湖畔にある温泉街。

6 陸別駅…健さんと桃井かおりが車を降りると言いだしたのがこの駅。残念ながらこの路線はすでに廃線になっており、駅は現在「道の駅」になっている。映画で使われた当時は国鉄であったが、その後第三セクターとなり、駅舎は建て替えて立派になったが、結局客足が伸びす廃線。その立派になった駅のまま道の駅に併設される鉄道公園として残されているので、鉄ちゃん鉄子なら立ち寄ってみたいところ。

陸別.jpg

7 映画の中でうんこ騒動があったのがこの辺り。うんこしたくない人は通り過ぎるだけの場所。

8 帯広…たこ八郎のチンピラに絡まれたのが帯広。市内に見所はないが、有名なバターサンドの六花亭や最近注目されてきた豚丼など食事目的で訪れてみたい。また日本で(世界で?)唯一のばんえい競馬が開催されている。少し足を伸ばせばかつて切符で一世を風靡した「幸福駅」が、廃線になった今でも残されている。

ばんえい競馬.JPG

幸福駅.JPG

9 新得…健さんが無免許運転で捕まった場所。一行は札幌に向かうためにこのルートを走っているのだが、今は高速道路が出来ているので、そちらを利用するのが一般的になっている。

10 砂川…映画では一行がたこ社長の経営する旅館に泊るのだが、一般的に観光で立ち寄ることのない場所。新得からここに至る途中に、これまた健さん主演の映画『鉄道員(ぽっぽや)』のロケ地になった幾寅駅、ラベンダー畑や『北の国から』で有名な富良野があるので、観光するならそちらであろう。

幾寅駅B.jpg

北の国から.JPG

11 美唄…健さんが夕張に帰ることを決意した場所だが、特に見所はない。

12 夕張…炭鉱が閉鎖になり、人口がすっかり減ってしまい、映画の中の活気はどこへやら。今はゴーストタウンのようになってしまった。財政的に苦しいことで全国的に有名になってしまったが頑張ってほしい。

以上、映画で一行が通った道を辿ってみたが、観光地もかなり押さえられるルートなので、これから北海道旅行を計画している人は参考にしてみてほしい。

特にこの映画が大好きなN。今回の記事は君のために書いてみたのだが、一度このルートを走ってみたらどうだい?

黄色いハンカチ_チラシ.jpg

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「青い青い空」東京公開 [映画-雑記]

当ブログを読んでくれている方は、この作品のことを記憶の片隅に残してくれているだろうか。日本映画の「2010年の3本」(→記事)のひとつに選んだ『青い青い空』。浜松先行上映のヒットを受け、いよいよ今週末3月5日(土)より東京のお台場にあるシネマメディアージュで公開される。どれほど素敵な作品かは以前書いた記事をお読みいただきたい(→こちら)。

大手映画会社やテレビ局の映画ならば大宣伝して無理矢理ヒットさせることも出来るだろうけど、独立系の作品だと宣伝にお金をかけられまい。頼るはファンの口コミってことになろう。また地味に公開された作品の中から傑作を見つけるのもファンの楽しみであるはずだ。

そこでこの素晴らしい小品をぜひ観てもらいたいので再度記事にしている。『青い青い空』のような良作を埋もれさせてしまうのはあまりにも惜しい。昔の漫画・アニメの焼き直しやテレビドラマの延長ではない、清く正しい日本映画をぜひ多くの方々に観てもらいたいと心から願う。またそれを伝えるのが幸運にも先に観ることができた人間の務めだと思う。

僕の記事でひとりでも劇場に足を運んでくれる人がいたなら、それはこのブログに存在価値があったってことになるだろう。

青い青い空ポスターT.jpg

予告編 http://www.youtube.com/watch?v=pSXohy5ip1k&feature=player_embedded

太田監督のブログ http://takafumiota08.blog.so-net.ne.jp/


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2010年の3本【日本映画編】 [映画-雑記]

この記事2010年の内にアップできるんだろうか。現在年賀状を作りながらこの記事を書いてるバタバタ振り。僕の年賀状は元日に着かないこと確定です(もう数日前から確定してるんだが)。せめてこの記事だけは越年させないため必死です。


さて、年の最後の記事は2010年の3本【日本映画編】。昨年は選びたい作品が少なくて困ったけど、今年は全く悩まずすんなり決定。

『青い青い空』(太田隆文監督)

実はまだ浜松でしか公開されていない映画なので、大半の人が観ていないことだろう。これをラッキーなことにいち早く試写会で観ることができた(→記事)のだが、とにかく素晴らしかった。特別ではない日常的な営みがこれほど感動的なんだと教えてくれる、清らかで繊細な創りに正しい日本映画のあり方を見た。

『告白』(中島哲也監督)

『青い青い空』とは真逆の世界観ながら、これも素晴らしかった。と言うか凄かった。あちらが普遍的な人間のあり方を描いた作品なら、こちらは現代的な人物像を描いた作品。隣にいる人間が何を考えているか分らない薄気味悪さ。闇の中から抜け出すことのない絶望的な人間関係に背筋も凍る。松たか子もさることながら、橋本愛ら中学生を演じた少年少女の好演が光った。

『ヒーローショー』(井筒和幸監督)

これも底なし沼のような闇から抜け出せない絶望的な状況で、迷走するしかない悪夢のような作品。この暗さは世相の反映なのだろうか。観る者を重い気持ちにさせてくれることでは『告白』と一二を争う。この作品は一般的には随分評価が低かった様子だが、ヤワなテレビドラマに慣れた観客には、あまりにもリアルな暴力描写に拒否反応があったからではないかと思う。

2010年の邦画3本は、かなり満足いくラインナップになった。他には『パレード』『カラフル』『借りぐらしのアリエッティ』も印象的であった。その反面、駄作・凡作も山ほどあり、良い作品と悪い作品の差が大きかったのが特徴的。おそらくその差は、映像作家としての志がかけ離れているからじゃないかと思う。ここに名前を挙げた作品の監督は映画に対する想いがとても高い所にある作家と呼べる人たちなのだろう。一方映画を単にひとつの仕事としてこなす監督は映像作家ではない。単なる現場監督なんである。そういう人たちの中から素晴らしい作品が産み出されることはほぼ不可能。あったとしたら、それは脚本家の功績であろう。

今年は素晴らしい邦画に出会えて良かった。2011年の邦画にも期待したいところだが、目立つところのラインナップは首を傾げたくなるものが多い。ソロバン片手のプロデューサー主導で企画を進めるとこんな糞みたいなもんしか出ません、って感じの作品が目につく。まぁ、日本映画ってこんな状況の中からヒョコッと素晴らしい作品が飛び出てきたりするので、まだ知らない企画の作品に期待したい。

それにしても『青い青い空』はこれから公開の地域が殆どだから、近くで上映されたら観てみてチョ。

では良い年をお迎えください! (どうにか間に合った…)

2010年の3本邦画.gif


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2010年の3本【外国映画編】 [映画-雑記]

早いもので、もう2010年のラス前記事になってしまった。なんだか「年の瀬」って意識が年々薄れていくような気がするけど…

ブログを始めてから、その年公開された外国映画3本を選ぶ記事が12月30日の恒例にしている。なので今回も同様に2010年の3本を選んでみたい。

実は3本という少ない本数に絞ったことを後悔する年が多かったのだが、今年は違った意味で選ぶのに難儀してしまった。なぜなら2010年は良作は多かったものの「これぞ」というどうしても入れたい作品がなかったからで、どうも一本芯が通っていない気がしてしまうからである。もちろん毎年「出来」よりも「好き」を重視して選んでいるので悩むけど楽しい作業なのだが、今年に限っては「これぞ」がない分あまり楽しめない。おまけに「好き」を重視しても、世間的にも評価の高い作品が一本は入ってくるものなのだが、今年はアカデミー賞でさえ『ハートロッカー』程度の作品だったので、全般的にやや不作だったのかもしれない。

ならば2010年はちょっとヤケ気味に、うんと個人的な趣味色の強い3本にすることにした。

『ゾンビランド』ルーベン・フライシャー監督)

ベースはホラーなのだが、青春ラブコメの要素とロードムービーの要素がうまくミックスされており、大変面白かった。あまり期待せず観たことが尚更好感度を上げたようにも思えるが、まぁ自分のツボに嵌ったってことなんだろう。主役のジェシー・アイゼンバーグ君はアメリカ草食系男子の星として今後も頑張ってもらいたい。

『(500)日のサマー』 (マーク・ウェブ監督)

これも草食系男子主演モノ。世界中で草食系が主流になってきてるのか? って、たまたまだろうけど。この作品が良かった点は、監督のセンス。撮り方や音楽の使い方が抜群のセンスの良さ。それが合うか合わないかで印象は大きく変わってしまうはず。主演のジョセフ・ゴードン=レヴィット君はアメリカ草食系男子の星として頑張ってもらいたい。

『第9地区』(ニール・ブロムカンプ監督)

社会派SFと思わせといて実はドB級映画。宇宙人の居住地域がスラム化してしまう設定がユニーク。SFだろうがホラーだろうが、他とはちょっと違った設定を持ち込むことで、随分面白くなるってことなんだろう。エイリアン君はキャットフード食系宇宙人の星として頑張ってもらいたい。 (←くだらん)

とまぁ、『瞳の奥の秘密』『トイストーリー3』『オーケストラ!』ってところを落として3本選んでみたんだけど…

…ホントにこれでよかったんだろうか、ってちょっと不安だったりして…

2010年の3本洋画.gif


「ゴースト」を観なかった話 [映画-雑記]

今回はホントにもう【ど~でもいい話】なので、この先を読まれる方はくだらなさを覚悟してください。


現在上映中の『ゴースト もういちど抱きしめたい』は1990年に公開された『ゴースト ニューヨークの幻』のリメイク。もうあれから20年…時の経つのは早いもの。…って書くくらいだから、当然オリジナルの『ゴースト』をリアルタイムで観ている。しかし、実はあまり映画の内容を覚えていない。

「映画はひとりで観る派」の僕だが、『ゴースト ニューヨークの幻』は会社の同僚のT嬢を誘って二人で新宿へ観に行った。もちろん、こちとら下心アリアリ状態。映画が始まっても欲望は抑えきれず、映画の後はこの店で食事をして、さり気なく歌舞伎町方面へ歩いていって…などと頭の中でシミュレーションしている内に物語はどんどん進んでいく。こんな状態なので映画への集中力はゼロ。感動もへったくれもない。映画で印象に残ったのは、デミ・ムーアが陶芸やってる後ろからお化けの彼氏が近づいて、そして…のシーンがエロかった、くらい。

そんな訳で、『ゴースト ニューヨークの幻』は観たけど観た内に入らないという体たらく。観た後、T嬢とどうなったかはナイショ。

『ゴースト ニューヨークの幻』に関してもうひとつ。こちらは僕の話ではなく、知人のC嬢の話。

C嬢はこの映画を当時3回観ている。しかも3回とも違う男性に誘われて映画デート。C嬢は誘われる度にまだ観ていないと偽って観に行ったツワモノ。まぁ、モテモテだったということなのだ。多分3回とも初めて観たように振る舞い(ひとり目は当然初めてだったんだろうけど)、感動した振りをして涙のひとつでも流して見せたんじゃないかと想像すると女性不信に陥りそうになるが、観た後にC嬢が3人の男性夫々とどうなったのかの方が興味があったりする(怖くて聞けないが)。

まぁ、1990年当時『ゴーストニューヨークの幻』はそんな目的で利用された映画だった。上映された映画館には感動よりも欲望が渦巻いていたのだ。


そしてこの度、日本でリメイクされたので、内容もデミ・ムーアのエロいシーンしか覚えてないから、観るの初めてみたいなものだし、暇だから行ってみっか、ってことで劇場に向かった。

札幌駅ビルにあるシネコンの受付周辺は休日なのに閑散としていた。チケット売り場の若いお姉ちゃんやお兄ちゃんたちはおしゃべりしたりしている。そんな光景を見ていたら、急にあいつらにひとりで観に来たことを知られたくない気持ちになってきた。「『ゴースト』ひとりで観に来たおっさん」がみじめに見える気がした。

どうしたものかと迷っている間、昔の記憶が甦ってきた。そういえば当時は下心もかなりあったが、『ゴースト』をひとりで観に行くのが嫌だった、って気持ちもあってT嬢を誘ったのだった。今だってこれはひとりで観る映画じゃない、と確信に変わっていく。

やめ!

完全に気持ちは萎えて、代わりに他の作品を観る気も起らず、きっぱりと劇場を後にしたのだった。まぁ、観たところで松嶋菜々子主演じゃ大した映画になっていないだろうし、後に観なかったことを後悔することもなかろう。

いやいや、それよりも後日C嬢を誘って観に行こうかな。そうしたら今回僕は何人目の男なんだろうか…?

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浜松で「青い青い空」を観た夏の日 [映画-雑記]

8月上旬の某日、以前書いた『ストロベリーフィールズ』の記事(→こちら)を読んでくれたことから親交が始まった太田隆文監督からメールを頂いた。

新作『青い青い空(書道♡ガールズ)』の試写会があるので、浜松まで観に来ませんか?

鳥羽看板.jpg一介のブロガーにとってはまことに光栄なお話ではあったが、何せこちとら札幌在住の身。浜松まではちょっと遠すぎる。丁重にお断りしようかと思ったのだが、よくよく考えてみれば試写会の前日は会社の同僚たちとの旅行で三重県の鳥羽に泊っている。

鳥羽から近鉄の特急で名古屋まで行って、そこから新幹線で浜松…けっこう近いじゃん!

…ってことで、旅行を途中で切り上げて、浜松の試写会にお呼ばれすることにした。何せ今年一番楽しみにしていた作品。多少無理しても行く価値はあろう。

舞台挨拶.jpg予定通りに新幹線で小雨降る浜松に到着し、駅から徒歩で約5分程度の試写会場へ。そこにはすでに大勢の人が集まっていた…的なことは太田監督のブログにお任せしたい。たまに僕の記事にイチゴ印のnice!がついているのだが、それをクリックすると監督のブログへ行けるので探していただきたい。

この作品を最初に取り上げたのは2009年の年末の記事(→こちら)。今年の期待作と書いたのだが、その時はまだ『書道♡ガールズ』というタイトルだった。その後某テレビ局が同じようなタイトルの作品を発表し、先に公開してしまった。似たタイトルに同じような設定。紛らわしいのでタイトルを変更して『青い青い空』になった様子。その因縁の作品を両方観たこちらとしてはつい比較してしまいたくなるのだが、はっきり言って格段の差があり、比べるのはタイトルを改めた『青い青い空』に対して失礼な行為に思えた。

いや、もし『書道ガールズ!! わたしたちの甲子園』(→記事)をすでに観ている人は、こちらと観比べてみるのも面白いかもしれない。大まかに言えば同じような設定なのに「なんでこんなに印象が違ってしまうのか」と考えると映画の奥深さや真髄が垣間見えるかもしれない。魂が入っている作品といない作品の違いが体感できるのかもしれない。

…と書いてきたけど、今回の記事は「能書き編」。『青い青い空』の感想は次回近日中に公開!

青い青い空チラシ01.jpg


タグ:太田隆文
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新企画発表! …って程じゃないけど [映画-雑記]

「総閲覧数の累計が100万を超えたら新機軸を打ち出す」と、あてもないのに宣言してしまってから約2カ月。ついにその日がやってきてしまいました。

ホントに90万の時は何もないまま勢いで書いてしまい、しばらく経ってもアイディアが浮かんでこない日々が続き、タイムリミットが近づくにつれて「このまま何事もなかったかのようにスッとぼけるか」と考え始めていました。

ところがある日、札幌の狸小路にある某土産物屋の前を通りかかった時、

[ひらめき]これでいいんじゃない?

と、苦し紛れの安直な企画がピコンと閃いたのです。しかし「もっとマシなのがあるかも」と一応押さえのアイディアとして保留することにいたしました。

…が、こんなものでも思い浮かんでしまうと安堵で更に考えるのを止めてしまうものです(僕だけかな?)。つまり土産物屋の前で思いついたのが新機軸と言うか新企画です。それは…

金ヒ熊賞・銀ヒ熊賞の新設!!

金銀ヒ熊賞.gif

です。これで「金のエンゼル」「銀のエンゼル」が思い浮かんだ人、ダメですね。一応映画ブログのはしくれなので、これが

ベルリン映画祭のパクリ

だってことは気づいてもらいたいものです。

…あ、ドン引きしてますね。でもくじけませんよ。

この賞は僕が「良かった」と思う作品に金・銀いづれかを与えたいと思っております(←エラソ~に…)。基準は

金ヒ熊賞…とにかく「好き」な作品(内容だけではなく広い意味で)

銀ヒ熊賞…満足度の高い作品

とまぁ、どちらが上という訳ではないような、割と曖昧なものにしておいて逃げ道を作っておきたいと思います。賞は上記のイラストを各記事の冒頭に置きますので、記事を読むのがかったるい人は、印があるかないかだけでもチェックしていただければ手っ取り早いかもしれませんね。

映画自体には何の栄誉も名誉も与えられませんが、このブログを読んでくださっている方々には映画選びの参考にしていただけるようなら幸いです。

そうそう、書き忘れそうになりましたが、上記の賞とは正反対で「こんな映画は観ちゃいけない」って警告したい作品には下記のイラストをつけて注意を促したいと思います。

地雷.gif

では、今後は金ヒ熊・銀ヒ熊・地雷を宜しくお願いいたします。


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