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「ライフ・イズ・ベースボール」 [映画(2007)]

だいたいレッドソックス・松坂大輔とヤンキース・松井秀喜のMLBでの初対戦の日、それもまさに試合中の時間帯に、このレッドソックスの映画を初日の初回に観に行った人間は、自分も含め大馬鹿者である。僕の場合、映画館の近所まで来てから、この日にその試合があることに気付いたものの、時既に遅し、諦めて素直にこの映画を観ることにしたのだった。しかし、いったい他の観客はどんな事情で映画館に居たのだろうか。案外野球に興味の無い人達が野球に関するこの映画を観に来ていたのだろうか。

この映画の原題は『GAME6』。あまりにも有名な1986年のワールドシリーズ、ボストン・レッドソックス対ニューヨーク・メッツの第6戦のことである。僕はこの試合のことは何らかのコラムで読んだことがあったのだが、そこまでレッドソックスの3勝2敗でワールドチャンピオンに王手をかけて迎えたシェイ・スタジアムでの試合。9回ツーアウト、ノーランナーで、あと一人アウトにすれば優勝というところまで追い込みながら、そこから「大リーグ史上最悪」と呼ばれる奇跡の大逆転負けを喫し、その次の試合も落として敗れ去ったのであった。

レッドソックスというチームは1918年に優勝してから、長いトンネルに入ってしまい、この映画の舞台である1986年まで68年間優勝なし、結局この年も敗れ、さらに18年が過ぎた2004年に遂に優勝したのだった。実に86年ぶりのチャンピオンであった訳だが、いったいレッドソックスの優勝を観ることができなかったファンがどれほどいたのだろうか。それでもヤンキースと人気を二分するチームであるのは凄いことである。

で、映画について。

1986年10月25日は劇作家のニック(マイケル・キートン)にとって昔からの大ファンであるレッドソックスのワールドシリーズ第6戦と、自身の一番心血を注いだ新作舞台の杮落としが重なった日。朝から落ち着かないでいる中、離婚を迫る妻、心が通わない娘、愛人、落ちぶれた劇作家の友人に加え、その友人を駄目にした辛らつな批評家(ロバート・ダウニーJr.)に悩まされる様を、1日という限定された時間の中で描いている。

正直なところ、この設定ならもっと面白くなりそうなのにと思えた。もっと野球寄りの話になってもおかしくなかったし、他のレッドソックスファンの様子も加えた群像劇の方が面白くなるような気がした。ちょっとこじんまりとまとまり過ぎたのではなかっただろうか。

2007年4月28日(現地時間27日)のレッドソックス対ヤンキースの試合は11対4でレッドソックス勝利。勝投手松坂(3勝2敗)、松井はノーヒット…と記念に記しておく。


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