「ある公爵夫人の生涯」 [映画(2009)]
伯爵家の娘ジョージアナ(キーラ・ナイトレイ)が侯爵(レイフ・ファインズ)の目に留まり、めでたく結婚したまでは良かったけど、愛情のない侯爵の浮気に苦しみ、世継ぎの男の子は生まれず、ついに幼馴染である政治活動家(ドミニク・クーパー)と浮気しちゃうってお話。
これ、18世紀のイギリスで実際に存在したデヴォンシャー侯爵夫婦の実話が基になっているらしい。彼女らの子孫である「故ダイアナ妃と重なる生涯」みたいに宣伝しているけど、家柄が良過ぎると結局同じような悩みを抱えることになる、ってことなんだろうか。もちろんこれは国を問わないもので、ジョージアナは世継ぎの男の子を産ませるだけに招かれた存在であり、女の子を産んでしまったら役立たずのように扱われ、存在を否定されてしまう…
あれ? ダイアナ妃よりももっと身近にこんな話なかったっけ…?
……
いやいやいや、これ以上踏み込むと危険な香りがするので止めておこう。何れにしても「上流階級はつらいよ」的な物語なので、こちとら庶民だからあんまり関係ないやと高見の見物気分。映画的にもこのテの作品は何となく大河ドラマの総集編っぽい印象になってしまうので、特に薦められるものではなかった。
それにしてもジョージアナの母親役のシャーロット・ランプリングは相変わらず雰囲気があって、出るだけで画面が引き締まる。時代を超え、国境を越えて活躍する名優で、この作品でも素晴らしい存在感を見せてくれている。そこだけ良かった。
出演しているだけで存在感がある俳優さんは素敵ですね。
by ばん (2009-04-16 09:00)
僕もそう思います。でもそこまでの人はざらにいるわけではありませんよね。
シャーロット・ランプリングはそんな貴重な女優のひとりです。
by 丹下段平 (2009-04-17 02:03)
女性からみると、居たたまれないストーリーでした。
ジョージアは、現代的な女性だったのかもしれませんね。
by クリス (2009-05-05 11:25)
クリスさん、こんばんは。
仰る通りなのかもしれません。女性の人権を軽んじている扱いだったですね。世界中、昔はそうだったのでしょう。ジョージアは才能と美貌を兼ね備えていたので、それが幸運だったのか不運だったのか、考えさせる内容でした。
by 丹下段平 (2009-05-05 22:54)