「俺たちに明日はないッス」 [映画(2009)]
3人の男に3人の女。6名の高校3年生が織りなす、ぐだぐだとした冴えない性春物語。
頭の中はアレのことしかなく、兎に角初体験したがっている比留間(柄本時生)。教師(田口トモロヲ)と関係していることをネタに比留間に脅され、性交を迫られている友野(三輪子)。特に好きではなかったちづ(安藤サクラ)と勢いで初体験してしまった峯(遠藤雄弥)。気弱で心優しいデブの安パイ(草野イニ)。その安パイの優しさに惹かれて彼女になった秋恵(水崎綾女)。この3組の男と女の行く末は…という内容。
監督のタナダユキは原作通り男性側から物語を描いている。どうしても同性キャラに比重が移っていってしまう監督が多い中、彼女の視点の軸はずれることはない。描き方はむしろ童貞3人組にシンパシイを抱いているかのようだ。
この作品を楽しめるか否かは3人の男の誰かに自分と近いものを見つけられるか、あるいは共感できるかではなかろうか。残念ながら僕の場合はそのどちらも当て嵌まらず、比留間のあまりの発情ぶりに次第に嫌気がさしてしまった。もしかしたら比留間に過去の自分を見てしまった人も、情けない思いをしてしまったかもしれないが、もうちょっと可愛げあればなぁと思えるが、柄本時生では無理な注文であろう。
兎にも角にも「好き」「嫌い」のはっきり分かれる個性的な作品である。
それにしても、最近は高校生モノばっかり観てるな…
女性監督が、男性目線で撮った映画って、どんなん?
興味あるなぁ~!?
by 薔薇少女 (2009-02-28 17:05)
しっかり男性視点になってましたよ。単純で即物的な習性もしっかり描かれていました。監督はそんな男性と付き合ったことがあるのかと思えました。
by 丹下段平 (2009-03-01 05:32)