「バッド・ルーテナント」(ヴェルナー・ヘルツォーク監督) [映画(2010)]
ナントカ中毒といえばこの人、ってくらいニコラス・ケイジはこのテの役がハマる。もっとも彼がアカデミー主演男優賞を受賞した『リービング・ラスベガス』では絶望的なほどのアルコール中毒の役だったので、そんな印象が強いのかもしれない。そしてこの『バッド・ルーテナント』では麻薬中毒の役。しかもこれで敏腕刑事なのだからタチが悪い。そんな癖のある役をニコラス・ケイジが「演技じゃないんじゃないの」と疑いたくなるほどのハマりようで、内容は別にしても怪演っぷりに快感を覚えたりするのだから困ったモンだ。
この作品を観た動機としてはニコラス・ケイジがお目当てだった訳ではない。監督がヴェルナー・ヘルツォークなので興味を持ったのだ。ヘルツォーク監督の作品を観るのは『フィッツカラルド』以来だから20年以上経っている(最近、こんなことをしょっちゅう書いてる気がする…)。“船が山を越える”という内容に惹かれて観賞したが、期待したほど面白くなかった印象を持って以来、あまり観たいと思わず長い年月が経ってしまった。それどころか「まだやってたんだ」と思ったのが本音のところ。今回は名前を見つけて懐かしさと「まだやってた」という驚きが作品を観てみたい気にさせてくれた。なのでニコラス・ケイジは二の次であったのだ。
ニューオリンズ警察の殺人課刑事テレンス・マクドノー(ニコラス・ケイジ)はハリケーン・カトリーナによって洪水が起こった時、逃げ遅れた囚人を助けたため警部補に昇進するのと引き換えに背中に深い傷を負ってしまった。激痛に耐えるために鎮静剤を飲んでいたが、同時にコカインにも手を出し、中毒になってしまった。そんなある日、アフリカからの不法移民一家が惨殺される事件が起こり、テレンスが解決チームのリーダーとなる。捜査していく内に目撃者がいることが判明。そして犯人が麻薬ディーラーのビッグ・フェイトであることが浮かび上がってくる。隠れてコカインを吸引しながら捜査を進めるテレンスであったが、恋人の娼婦フランキー(エヴァ・メンデス)が客とのトラブルで助けを求めてきて…というお話。
それにしても、とんでもない腐敗ぶりである。この作品を観ているとアメリカ人で麻薬を使用していない人間はいないかのように思えてくる。麻薬を所持していない人物も多少は登場するが、その場合はアル中なのだから絶望的である。みんながみんな…ってのは誇張してると思うのだが、アメリカの方が薬物との距離感が近いことは間違いなかろう。
でも、日本でも連日のように報道される薬物事件。案外そんなに差はなくなってきてるのかな…?
こんばんはぁ(^^)/
ハーヴェイ・カイテルの映画かと思っていたら
リメイクなんですね。カイテルの映画も鬼気迫ってました。
『フィッツカラルド』は好きな作品です。興味が出てきました。
by よーじっく (2010-03-17 21:39)
キ・キ・キ・キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!! Deep inpact!!
by ritton2 (2010-03-17 22:48)
まね出来ません~♪
by tamanossimo (2010-03-17 23:29)
リメイクなんですねぇ。ハーヴェイ・カイテル版もリメイクされるくらいだから相当よかったのかな?なんとなく気にはなってるのだけど、見に行ってません。なんか気が滅入りそうな気がしちゃって・・・。
by なぎ猫 (2010-03-18 11:31)
よーじっくさん、こんにちは。
リメイクなんですよ、これが。Hカイテル版は観てないんですけど、興味はあります。
『フィッツカラルド』とは違ったタッチでしたよ。
by 丹下段平 (2010-03-18 22:12)
ritton2さん、こんにちは。
ハイになって楽しそうなんですよ、これが。
やりませんけどね。
by 丹下段平 (2010-03-18 22:13)
tamanossimoさん、こんにちは。
それが正解ですよね。〇〇ぴ~みたいになりたくないですから。
by 丹下段平 (2010-03-18 22:15)
なぎ猫さん、こんちは。
あまり真面目に受け止めたら気が滅入るかもしれませんね。
by 丹下段平 (2010-03-18 22:17)
>ヴェルナー・ヘルツォーク
N・ケイジに負けじと監督も変な人っぽいですね。
>日本でも
あるところには、当たり前のようにあるんでしょうね。
by hash (2010-03-18 22:58)
hashさん、こんにちは。
ヘルツォークって間違いなく変わり者でしょうね。『フィッツカラルド』に主演したクラウス・キンスキーもかなりな人物だったようですが。
当たり前のようにある世界を映画にしたらこんな感じなんでしょうね。
by 丹下段平 (2010-03-18 23:08)
>アメリカ人で麻薬を使用していない人間はいないかのように思えてくる。
日本でも連日のように報道される薬物事件。案外そんなに差はなくなってきてるのかな…?
『薬物はスグ其処に手ぐすね引いて待っている』って位、コワい日本に
なってきているのかも知れませんね。
by 薔薇少女 (2010-03-20 09:43)
薔薇少女さん、こんにちは。
薬物事件が後を絶たないので、あるところにはあるんでしょうね。
夜、人が集まる場所に滅多に行かなくなったので、あまり実感はないのですが。
by 丹下段平 (2010-03-21 07:39)
こんばんわ。ニコラス好きのネジです。
最近、ニコラス・ケイジでもなくていいような大作ばかりだった
(しかも残念なのが多かった)ので、久々にイッってる
彼の演技を見れて嬉しかったです(笑)
by ネジ (2010-04-04 02:53)
ネジさん、こんにちは。
イキまくってましたね。ある意味爽快感がありました。
by 丹下段平 (2010-04-04 03:40)