「しあわせの隠れ場所」 [映画(2010)]
NFL(ナショナル・フットボール・リーグの略)が好きで、BSで放送された時はよくチャンネルを合わせている(ダイヤル式ではないが)。この『しあわせの隠れ場所』は2009年NFLのドラフト1巡目でボルティモア・レイブンズに指名され入団したマイケル・オアーの主に高校生時代のエピソード。マイケル・オアーのことはこの作品を観るまで知らなかった。ドラフト1巡目で指名されたのだから注目に値する選手なのだが、OT(オフェンシブ・タックル)という地味なポジション故、どうしても目が向かなかった。アメフトの場合、攻撃と守備が完全に分業制となっており、当然目立つのは攻撃陣。OTも攻撃の選手なのだが、ボールを手にすることのないポジションなのである。攻撃の中心でありチームの花形であるQB(クォーター・バック)やRB(ランニング・バック)らを敵から守りサポートする役目であり、まさに縁の下の力持ちで、スポットがあたりにくいのだ。
…と、アメフトの説明を続けても飽きられるのがオチなので、この辺にして…
いやぁ~、世の中には奇特な人がいるもんだっ
…って映画。「こんなに金持ちで善人が都合よく現れるかよ」と言いたくなるところだが、これが実話なんだから世間も捨てたもんじゃない。簡単に言えば、黒人で巨漢のホームレス高校生“ビッグ・マイク”ことマイケル・オアー(クイントン・アーロン)をセレブな白人夫婦(サンドラ・ブロック、ティム・マッグロウ)が拾って(あまり良い表現じゃないけど…)子供のように育てたところ、マイケルが持ち前の運動神経を開花させて高校のアメフト部で大活躍。認められたマイケルは大学のスカウトから引っ張りだこ。夫婦の母校であるミシシッピ大に入学し、そこでも活躍して最後はNFLに入って育ての親に恩返し、と出来過ぎな美談。繰り返すけど、これが実話。そんな物語をセレブな夫人を中心に語られる。
彼女は元チアリーダーで才色兼備。結婚相手が事業で成功しセレブの仲間入り。でも奢ることはなく庶民的感覚も失わず、勝気だけど正義感の強い人情家。おそらくアメリカ人女性の典型的な理想像のひとつではなかろうか。そんな好感度の高い役にリアリティを与えたサンドラ・ブロックがアカデミー主演女優賞に輝いたのは至極当然のことに思える。これだけ好かれキャラなら思わず彼女に投票したくなる気持ちも分かるからだ。
なにはともあれ、気分良く映画館を出られる作品である。そしてこの映画を気に入ったらNFLの中継も観てほしいな。視聴率が上がればNHKBSも、もっと多くの試合を放送してくれるだろうから。
あ、もうやってるんですね。なんだか嘘のような本当の話なんですね。アメリカならでは、ってことでしょうか?アメフトのことはよく知らないんだけど。
by なぎ猫 (2010-03-21 19:50)
以前、お互いの投稿でアメフトもんは何故だか?日本ではウケナイって話題になりましたっが今回のは?・・・。
by artfuldodger (2010-03-21 20:20)
私は小さいので、たぶん数字が精一杯です。
by duke (2010-03-21 21:19)
なぎ猫さん、こんにちは。
もうやってますよ。ってか、始まってから少し経っていますので終わっちゃうかも?
日本でも赤の他人と親子のようになる人情ものはありました。そのアメリカンテーストってところでしょうか。
by 丹下段平 (2010-03-21 23:54)
アートさん、こんにちは。
そうですね、アメフトのこと話題になりましたね。この作品は分からなくても大丈夫だと思います。むしろ親子ものの要素が強いので、ウケも悪くないはずです。
by 丹下段平 (2010-03-21 23:56)
dukeさん、こんにちは。
僕も多少見栄を張って顎あたりまで描きましたが、多分数字くらいだと思います。
何しろ凄い大男なので…。
by 丹下段平 (2010-03-22 00:00)
良い話ですね。しかも実話とは、世の中捨てたもんではありません。
歳をとる度に感じます。人生の豊かさとは得ることだけではなく
無償で与えることだと。
by nexus_6 (2010-03-22 07:43)
nexus_6さん、こんにちは。
ホントに良い話なんです。マイケルを連れてきた時には海のものとも山のものとも分からない状況でしたので、決して将来を見越してやった行為ではなかったのです。仰る通り無償の行為でした。
by 丹下段平 (2010-03-22 09:54)
アメフト映画には、実話物が多いですね。
それでも、今の世の中に、こんな美談があることに驚かされます。
by hash (2010-03-23 21:38)
hashさん、こんにちは。
できそうでできることじゃない実話でした。金持ちで家族全員が善人ということで実現したんでしょうね。それからマイケル・オアーも心優しき好青年で、スポーツマン。全ての要素がかみ合った結果でしょうか?
by 丹下段平 (2010-03-26 23:31)
実話じゃなかったら、デキすぎなストーリーでしたよね。
だけど、サンドラ夫婦の気前のいいお金持ちが心地よく、
またマイケルの純な精神も、観ていてほっとした要因です。
by クリス (2010-03-28 10:51)
クリスさん、こんにちは。
こんな人が大勢いたらもっと良い世の中になるのでしょうね、と書きながら「じゃぁ、自分はどう?」と自問自答してしまいました。
なかなか出来ないことだから映画になったのでしょうね。
by 丹下段平 (2010-03-28 23:43)
こんばんはぁ(^^)/
冒頭のマイケルへの尋問(?)のシーンが
やけにアメリカぽくて、この作品を引き締めている気が
しました。細かいところのアチコチで(背景の部分だけれど)
アメリカの凄さを感じさせる、良い映画でした。泣けました。
by よーじっく (2010-04-03 00:03)
よーじっくさん、こんにちは。
アメリカ的な良さが出た映画でしたね。
爽やかな作品だったと思います。
by 丹下段平 (2010-04-04 01:15)
こんばんは。
アメリカらしい映画ですね。アメリカの明るい部分が描かれている作品でしょうか。爽やかな映画っていいですね。
サンドラ・ブロックは、「スピード」でキアヌと競演したとき、アクション女優だと思っていたのに、アカデミー主演女優賞とは、成長しましたね。たいしたもんだと思いました。
by coco030705 (2010-04-17 01:05)
cocoさん、こんにちは。
明るい部分だけじゃなく、スラム化した黒人街や麻薬問題という暗の部分も描かれているのですが、印象としては明の部分が強い作品でしたね。
サンドラ・ブロックは活発なアメリカ女性を演じて当たり役でした。確かに「スピード」の頃はアカデミー賞を獲る女優だとは思いませんでした。
by 丹下段平 (2010-04-18 03:13)