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「ブロードキャスト・ニュース」(今月のおススメ) [映画-今月のおススメ]

BCN.jpg今年も早4月。学校や会社で新たなスタートをきる人も多く、なにかと変わり目なこの時期。テレビでは慣れ親しんだ番組が終わり、新番組が始まる改編期。

…ってことで、今月のおススメはワシントンにあるニュース専門のテレビ局を舞台にしたジェームズ・L・ブルックス監督・脚本の1987年度作品『ブロードキャスト・ニュース』。

ジェーン(ホリー・ハンター)はニュース専門テレビ局の敏腕ディレクター。賢く仕事もできるが、気が強く時には強引過ぎる面もある。彼女の相棒のアナウンサー・アーロン(アルバート・ブルックス)は頭の良さは周囲も認めるところだが、人気が上がらずあまり重要な仕事が与えられず不満を持っている。密かにジェーンに思いを寄せているが、ジェーンはアーロンを仕事の相棒としか思っていない。そんなワシントンのテレビ局に地方のスポーツキャスターであったトム(ウィリアム・ハート)が転職してくる。トムは頭の出来は良くないが、ルックスが良く視聴者の心を掴むことにかけては秀でていた。高学歴のジェーンやアーロンはトムを馬鹿にした態度をとっていたが、次第にトムが局内で中心のアナウンサーになっていくと同時に、ジェーンはトムに惹かれていき…というお話。

この主要人物3人の恋と仕事の三角関係が物語の軸になっており、テレビ局の舞台裏のドタバタ振りや愛憎渦巻く人間関係が面白可笑しく描かれている。特筆すべき点は主役級の3人の誰ひとりとして共感できるタイプではないものの、物語の面白さに引き込まれてしまう作品になっていることである。ジェーンとアーロンは頭の良さを鼻にかけたタイプで、観客が一番共感できそうなトムは今ひとつ何を考えているのか分からない人物像。そんな3人の目指す所はネットワークの中心であるニューヨーク局のアンカーマン(ジャック・ニコルソン)に認められて、ニューヨークで仕事をすることなのだが、コスト削減のために大リストラが行われることになり、ワシントン局は大混乱になっていく。

単純に言えばオフィスラブ物なのだが、テレビ局という特異な仕事場が舞台になっているため、ありきたりな三角関係のドラマには思えない。3人の中では特にホリー・ハンターが小柄ながらバイタリティ溢れる女性像を好演しており、性格は問題あっても魅力的を失わせていないのが作品の成功の最大要因になっている。

毎日目にするテレビ番組の裏側を覗けるこの作品、野次馬的にも楽しめるのでおススメしたい。

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コメント 6

artfuldodger

 この作品懐かし~~い
by artfuldodger (2010-04-03 12:44) 

なぎ猫

ホリー・ハンター、いい女優さんですよね。背も低いし、あまり美人すぎないところが嫌みじゃないのかな。最近見ない気がするが。この映画は見たことないですが、ミシェル・ファイファーの”アンカーウーマン”思い出しました。
by なぎ猫 (2010-04-03 23:38) 

薔薇少女

この映画、観たと思うんだけど、映画館だったか、テレビだったかも、
内容も忘れちゃった。
こういう裏側を覗く様なの大好きです!
by 薔薇少女 (2010-04-04 00:15) 

丹下段平

アートさん、こんにちは。
そんなに昔の映画って意識はしなかったのですが、もうすっかり懐かしい作品なんですよね。
by 丹下段平 (2010-04-04 01:29) 

丹下段平

なぎ猫さん、こんにちは。
ホリー・ハンター、良かったです。確かに最近見かけませんが。
ミシェル・ファイファーのアンカーウーマンって観てないです。どんなだったのかな?
by 丹下段平 (2010-04-04 01:30) 

丹下段平

薔薇少女さん、こんにちは。
〇〇の裏側って野次馬的に楽しめますよね。僕も大好きです。
by 丹下段平 (2010-04-04 01:32) 

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