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「カサノバ」(L・ハルストレム) [映画(2006)]

日本一の色男の次はイタリア一の色男の話である。 今さらカサノバ(ヒース・レジャー)の映画なんてと思っていたのだが、監督が大好きな『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』『サイダーハウス・ルール』のラッセ・ハルストレムだから観に行った。

カサノバなんだから、やってやってやりまくる(下品で失礼)映画かと思って観たのだが、期待は裏切られ(ポルノじゃないんだから期待するほうが間違い?)、やってやってやりまくった(しつこい)果てに、カサノバが真実の愛に目覚める話だった。北欧人のハルストレムだけあって、イタリア人のカサノバもどこか大人しめの印象。これがイタリア人が撮ったら油ギッシュになるんだろうけど、この映画のカサノバは爽やかなちょいエロ親父程度(石田純一並?)。

この映画で一番の傑作はカサノバの婚約者で、愛欲の都市ベネチアでは数少ない処女の箱入り娘が、カサノバと結婚が決まった時から盛りのついた猫みたいになってしまい「早くして、して、して~!」状態になってしまうところか。

それにしてもラッセ・ハルストレムは何でこの映画を撮ったのだろうか。彼の映画は人間の悲しさとか喜びをユーモアとウイットで爽やかに描くのが持ち味だと思うのだが、この映画はちょっと路線が違う。多分彼の企画ではなく、プロデューサーから頼まれたものではないかと推測するが、あまりこのような映画が続くと映画作家から商業監督になってしまい、ありきたりな監督に落ちてしまう気がする。そういった意味でも次回作が彼の岐路になるのではないだろうか。

 


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アートフル ドジャー

次回作はR・レッドフォード、M・フリーマンを起用した アンフィ二シュド・ライフじゃなかった・・かな。今週中にR1のDVDが届くので・・。内容は確かレジェンドオブ フォールに何処か似てる様な気が。初期の頃と比較して、ヒットメーカーと期待されて彼も本来の持ち味を消されている様な・・ちょっちゅ残念な気がする
by アートフル ドジャー (2006-07-18 07:33) 

丹下段平

そうですか、もう次の映画は完成してるんですね。短いスパンで作品を作ると、どうしてもクオリティは落ちてしまいますね。観たら感想を教えてください。
by 丹下段平 (2006-07-18 23:10) 

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