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「グエムル 漢江の怪物」 [映画(2006)]

気づくべきだった。マスコミが大々的に取り上げたと思ったら、間髪入れず公開した訳に。

アメリカ軍が漢江(ハンガン)に流した薬品によってモンスターが生まれるというのは、古典的なパターンで、アメリカのB級SF(巨大ワニの映画があったような…)や日本で言えばヘドラ(工場の廃液による環境汚染によって生まれた)、その他にもあったような気がする程、ひとつのパターンとなっている設定。それに対するは漢江の川岸にある小さな売店の店番も満足にできない男とその家族。主人公の娘が怪物に浚われ、彼女を取り返そうとする話。

観る前までは結構期待してた作品であった。僕は観ていないが、友人が大絶賛していた『殺人の追憶』のポン・ジュノ監督の新作だったからだ。その監督の新作が、何と! 怪獣映画。しかも韓国で大ヒット! 日本のマスコミも騒然!? となれば観たくもなるってもの。

しかし、すぐにその期待は崩れる。中途半端にコミカルなシーンが緊張感を奪う。主人公にもどこか真剣味が足りない。

アイターッ、外した~。

観ているこちらからも緊張感が奪われ、怪物に喰われた娘が、怪物の巣で生きていたというのもご都合主義に感じられ、主人公の家族が怪物に立ち向かっている最中、こちらは睡魔との闘いに突入。何しろ一度途切れた緊張感はなかなか元に戻らない。

それでも後半の見せ場はある程度楽しめるのだが、…これ以上はネタバレになるのでここまで。

この映画、何か昔の日本映画の雰囲気に似てるな、と感じられ、あれやこれや考えている内に閃いた。

森崎東が怪獣映画作ったら、こんな感じに違いない!

たぶんこれを理解してくれる人は少ないと思うんだけど、結構言えてると思わない?

それにしても、この記事の最初に書いた件だが、結局「大した事無い」という口コミが広がる前に公開しちまえ! って事なんだよね。

 


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コメント 4

アートフル ドジャー

 何か、らしくないですよ!当方はCMを見てこりゃ~駄目だなと思い・・・しました。韓国映画も日本と違い見るべき所があるものも多数ですが、その反対も・・・その最たるものですねこの映画は。
by アートフル ドジャー (2006-09-15 11:24) 

丹下段平

は、は、は。監督で映画を選ぶことが多いので、ポン・ジュノは観ておきたかったんですけど、あれじゃね。アメリカ以外の外国映画は、良い作品が選抜されて日本に入ってきているのでしょうけど、韓国映画はブームによって何でもかんでも入ってきている状態でしょうか。2月頃観た韓国のクドカンことチャン・ジンの『小さな恋のステップ』も酷かった。キム・ギドクの『弓』はどうなのかな?
by 丹下段平 (2006-09-15 22:34) 

ももも

こんにちは!古い記事で恐縮ですがTB失礼します。
(あ、「椿三十郎」レンタルしてきました^^)

この映画「アメリカ批判」とか言われてた割には「B級映画と同じ設定」にガッカリでした。
私も監督で映画を選ぶ方ですが、ポン・ジュノの持ち前は「緊張感」と「やたら長編にしたがる(苦笑)」事でしたので、本作ではこの「緊張感」を楽しみにしていましたが…撃沈でしたね。

「殺人の追憶」は観られました?
こちらも「やたら長い」映画ですので睡眠にはご注意ください。
by ももも (2007-06-14 10:18) 

丹下段平

もももさん、『椿三十郎』はいかがでしたか?

この作品、キネ旬で2006年度の洋画の3位でしたね。正直「キネ旬は終わった」と思いました。いや、終わっていると思っていたので、これでトドメかと感じたものです。まぁ、必ずしも自分が正しいとは思ってはいませんが、それにしても3位とは…。

『殺人の追憶』未見です。友人が絶賛しているので、観なくてはと思っています。
by 丹下段平 (2007-06-15 01:34) 

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