「ザ・スピリット」 [映画(2009)]
世間ではどうやら不評なこの『ザ・スピリット』だが、僕は割と楽しんで観ることができた。最近ホントにたくさんあるアメコミの映画化である。この作品を監督したフランク・ミラーもまた、元コミックの作家で『スパイダーマン』や『ウルブリン』などを描いていたらしい。
お話は死から蘇り不死身となった主人公〈ザ・スピリット〉(ガブリエル・マクト)が、彼の愛する街セントラル・シティの平和を守るため、蔓延る悪の陰幕である〈オクトパス〉(サミュエル・L・ジャクソン)と闘うという単純な構図に、〈オクトパス〉の手下(スカーレット・ヨハンソン)、〈ザ・スピリット〉の元カノで今は女盗賊(エヴァ・メンデス)、〈ザ・スピリット〉を慕う女医(サラ・ポールソン)らの女性陣が絡むというもの。はっきり言って、物語はそれ程際立ったものがある訳ではなかった。
ただし映像は極端に色を落とし、殆ど白黒映画のような陰影の強い画面に赤だけ鮮烈に目に飛び込むようにしたスタイリッシュなもの。つまり物語を楽しむ以上にフランク・ミラー監督の映像センスを楽しむべき作品なのであろう。さらに言えば、映画を楽しむという感覚よりもポップアートを楽しむつもりで観れば、結構満足のいく作品だったのではなかろうか。
それにしても俳優陣の豪華なこと。主人公の〈ザ・スピリット〉を演じたガブリエル・マクト以上のスターが脇を固めている。特にスカーレット・ヨハンソンは「何でこんなどうでもよさそうな役を引き受けちゃったの」って尋ねたいくらい、彼女じゃなくてもよさそうな役。いったいどうしちゃったんだろうかと思っていたところ、ラストで何となく謎が解ける。今回は続編への布石で、そう思わせるような終わり方。スカーレットはそこで大活躍する目論見に違いない。
でも、続編創れるような興行成績だったのかなぁ?
今日は土曜日だしそろそろ例の虫がうずきだしているのでは・・・
by ばん (2009-06-13 12:08)
いえいえ、大きなレース(GⅠ)しかやらないことに決めていますので、今週来週はお休みです。
by 丹下段平 (2009-06-13 12:12)
こんばんは。
コミック感が上手く表現されていて、楽しめました。
>特にスカーレット・ヨハンソン
「アイアンマン2」にも出るらしいですから、アメコミ好きなのか、ヒット作に名を連ねたいのか、どちらかでしょうね。^^
by hash (2009-06-14 01:15)
スカーレットってしたたかな感じがするので、きっと何らかの策略があるような気がします。
ところで、最近TBが失敗することが多く、特に(なぜか)so-netとgooのブログにダメなようで、hashさんの記事にも(今回を含めて)何度も送れないでおります。こんなこと僕だけかもしれないので、設定に問題があるのかもしれません。原因が分からないので、困っている次第です。ご免なさい。
by 丹下段平 (2009-06-14 10:54)
「スカーレットってしたたかな感じがする」・・・>▽<;
続編ができればいいですね。
コミックの作家さんが監督をするのってきっとめずらしいのですよね?
いつかは自身のコミックを監督されれば良いですね^^
by duke (2009-06-14 17:49)
スカーレットってしたたかな感じ…するでしょ?
コミック(漫画)作家が映画監督するケースは少ないですね。日本だとアニメを除けば大友克洋、石井隆、(イラストレーターだけど)和田誠ってところでしょうか(まだいるかも?)。個人の作業と集団での仕事ですから、似て非なるものがあるんでしょうね。
by 丹下段平 (2009-06-14 20:44)