2011年オタクな旅③ [旅行]
さて、海洋堂ミュージアムを後にした一行は、彦根城でひこにゃんには会い損ねたものの、お城観光は堪能して、その日の宿泊地である一同お気に入りの城崎温泉に向かうはずだった。が、いきなりTが近隣にある豊郷小学校に行きたいと言い出した。
なにか所縁があるのか聞いてみると、そういうことではなく、全く違う理由であった。その小学校は
アニメ『けいおん!』の舞台である高校のモデルになっているんだとか
これをメンバーでアニメおたくのEが言い出したなら納得できるが、およそその世界には興味のなさそうなTが主張したので不思議に思い聞いてみると、彼の(旅行には参加していない)アニメおたくの友人に「行ったことを自慢したいから」とキッパリ言い放った。学校の存在もその友人から聞いたらしい。まぁ急ぐ旅でもないので「近いし時間もかからないだろうから行ってみっか」ということになり、豊郷小学校へ向かうことにした。
それにしても個人的には『けいおん!』は全く知らない作品だし、興味もない。「どこかでポスターを見たことがあったかな?」くらいの認識。学校に着くまでの時間でEにある程度のことは聞いたのだが、興味がないので情報は右から左に抜けていく。「軽音楽部の女子高生の話」「元は4コマ漫画」「京都アニメーションが創っている」ってことだけは記憶の片隅に残った程度。
カーナビってのは便利なもので、おかげさまで知らない土地でも迷うことなくあっさり到着。全く気乗りしていなかったのだが、着いてみるとその校舎が素晴らしくって、少しやる気になってきた。それに
ゆくゆくは誰かに自慢できるかも
というユル~い期待もあって、とりあえず写真を撮ってみることにした。ちなみにこの校舎は現在小学校としては使われておらず、教育委員会の事務所等、公共の施設になっているようだ。
この旧校舎は訪れるファンが多いらしく、見学者を受け入れる態勢になっており、校舎内に自由に入ることができる。凝った手すりの立派な階段を上がってみると音楽室を発見。どうやらここがアニメの重要な舞台になっている様子。部屋の中もその世界観を再現しているようだ。
とにかく『けいおん』を観たことがないので、訳分からないままに写真だけいろいろ撮ってみた。どこまで忠実に再現されているのかも分からないけど、とりあえず…
どうだ! うらやましい
…だろ?
(おしまい)
2011年オタクな旅② [旅行]
前にも書いた通りの出たとこ勝負な旅。大雑把な計画しかないので、滋賀県に着いてから本屋に立ち寄り旅行のガイドブックを購入。目的地に着いてから「さて、どこへ行こうか」と相談した結果、ガイドブックの片隅に掲載されていた『海洋堂フィギュアミュージアム黒壁 龍遊館』に行ってみることにした。海洋堂をご存じの方は多いと思うが、一応説明すると、精巧なフィギュアを作ってる会社である(あっさりな説明だこと)。その作品の素晴らしさゆえ、お菓子のおまけにも関わらず、お菓子よりもフィギュア目当てで大人買いする人が続出した。作品の出来としては、おそらくこの世界では日本一、と言うか世界一ではなかろうか(なんてね。全然詳しくないんだけどね)。
ミュージアムは長浜の商店街の一角にあり、前には大魔神がお出迎え。中に入ると海洋堂商品の販売コーナー。そこを抜けると受付があり、ミュージアムは階段を上がった2階。
展示物は大きいものから小さいものまでいろいろある。ただ過去の作品を並べているだけではなく、ジオラマ風に工夫して展示してあったり…
でっかい恐竜が死んでいたり…
懐かしのヒーローたちもいたり…
アキバ系御用達なモエ~なものもありと充実した展示物。さすがに萌系には興味がないのだが…
けつ。
興味ないとか言いながら、こんな写真まで撮ってしまった自分が情けない…
まぁ、なんちゅうか、こんな中にいると男の子の血が騒いで歯止めがきかなくなってしまった、ってことなんだろうね(中年のおっさんが「男の子」はないだろうと思われた方…ご尤もです)。
さて、最初はあまり興味なさそうだったTが売店で『エイリアン』のフィギュアを購入して一同を驚かせたところでミュージアムを後にした一行の次なる目的地はさらにディープな…
(また続いちゃうんです)
2011年オタクな旅① [旅行]
毎年夏休みに会社の同僚(僕が札幌に異動したので、現在は元同僚ってことになるのか)と車で日本各地を旅することが恒例になっているのだが、今年はNHKの大河ドラマ『江』を熱心に観ている(単なる上野樹里ファンなのだが)Tの希望で、江ゆかりの地、滋賀県に行くことになった。滋賀県は度々通り過ぎてはいるが、観光したことはなかったので好都合。個人的なイメージとしては「琵琶湖」「ひこにゃん」くらいなものである。僕の脳内地図にはほぼ空白の滋賀県が初めてインプットされることになる。「琵琶湖」「ひこにゃん」の他には何が待ち受けているのだろうか…
ひこにゃんの彦根城
琵琶湖
以上!
…
……
………
…いや、これじゃダメでしょ。
今回も出たとこ勝負な旅だったにも関わらず、ちょっと面白いところを見つけたので2つほどご紹介したい
…のだが、記事が長くなりそうなので…
次回につづくよっ! (と、引っ張ってみた)
青梅赤塚不二夫会館 [旅行]
以前からずっと行きたいと思っていた『青梅赤塚不二夫会館』を見てきた。実は昨夏、建物の前までは訪れている。なぜ前までだったのかと言うと、「夏休み期間だから、まさか休んだりしないだろう」と休館日を調べずに行ったら、その「まさか」だったからである。30度をはるかに超える気温の中で呆然と立ちすくむしかなかった情けない体験が再訪を躊躇させていたが、今回赤塚先生の映画もできたことだし、ってことでローカル線に揺られることにした。
青梅は昭和レトロが残っている街。残したのか残っちゃったのかは分らないが、今はそれで町おこしをしている。昔懐かしい映画の看板が街のあちこちに掲げてあり、それらを眺めながら歩くだけでも楽しい。前回、お目当ての会館は休みであったが、街歩きは楽しかったので、印象は決して悪くない。いや、結構気に入った。これでもう少し近くにあればと思ったのだが、この程よい遠さが青梅の街を時代の流れから切り離してきたのだろう。
途中から単線になるJR青梅線で青梅駅に到着すると、そこから既に昭和にタイムスリップ。駅の待合室やホームの蕎麦屋もわざとボロく造ってある。ホームから改札のある駅舎に至る地下道にも昔の映画の看板が並んでいる。駅舎で『青梅赤塚不二夫会館』と他に二つある博物館とのセットになっている割引券をもらって、歩くこと5分で目的地に到着。会館前でバカボンのパパがお出迎え。
中は案外狭く、展示物も昨夏行った石巻にある石ノ森萬画館(大震災で被災してしまった)に比べたらずっと少ない。正直に言うと物足りなさが残るのだが、作家性上、見世物が少ないというのもあるのだろう。
しかし、改めて赤塚先生のキャラクターを作り出した才能には驚かされた。よくもまぁ、こんなに強烈な個性を持ったキャラを数多く産み出したものだと懐かしいやら感心するやら。どれだけ自分は赤塚作品に影響され、楽しませてもらったかと考えると計り知れないものがある。ってなカンジで赤塚ワールドに嵌り始めたところで終わってしまうのだが、この続きは公開中の映画に期待しよう。
最後に売店で購入したグッズをご紹介。ここには赤塚先生の本やキャラクターグッスがたくさんあるのだが、目を引いたのは『バカ田大学グッズ』。一見、普通の大学の校章や名前の入った商品に見えるのだが、よくよく見れば『バカ田大学』ってのがイイ。そのバカ大グッズの中で特にカッコ良かったペナントを買った(下写真)。どう、なかなかクールでしょ、羨ましいでしょ(そうでもないか…)。
フランソワーズに会いたくて(その3) [旅行]
石巻に着いた日は結局石ノ森萬画館の前まで行ったが中に入らず、近くの店でうに丼食べて終了。翌日になり再び萬画館に向った。
途中の街角で、大勢の漫画家たちのイラスト&サイン色紙ならぬ石版を発見。自画像であったり、石ノ森キャラが描かれていたのだが、その中で面白かったのがこの2枚。
やなせたかし氏による『さるとびエッちゃん』(たぶん)。
石ノ森キャラと言うよりも完全にやなせワールドになっているのが可笑しい。
そして竹宮恵子氏による『サイボーグ009』
やけに色っぽいんですけど…。
そしていよいよ石ノ森萬画館に到着。
館前ではシージェッター海斗(知らんキャラだなぁ)がお出迎え。
壁には漫画家や石ノ森氏に縁のある人の手形が並んでいる。
そして壁から伸びた手は石ノ森章太郎のものを再現。握手できるようになっている(したよ)。
中に入ってみると受付には『サイボーグ009』が最初にアニメ化された時の色合いのコスプレをした女性が(マニアックだなぁ)。しかも超美人!!
思わずフランソワーズ!(日本人なんだけどね)
と抱きしめたくなったのだが、我慢我慢(当たり前だろ)。
展示は『サイボーグ009』『仮面ライダー』『人造人間キカイダー』『さるとびエッちゃん』等などのコーナーがあり楽しかったのだが、残念ながら館内撮影禁止なので写真をご紹介できない。ただドサクサに紛れて携帯で撮影したのがこれ(やっちゃいかんけど)。
キカイダーの誕生シーンを再現したものでカッコイイ。
満足満足で館を後にしたのだが、もう一度受付のフランソワーズに会えないものだろうか…(ってオチかい)。
〈おしまい〉
フランソワーズに会いたくて(その2) [旅行]
石ノ森萬画館目的で訪れた宮城県石巻市。石巻駅のホームに降り立つと港町特有の生臭い魚の匂い。昔は港町に行けば必ずこんな匂いがしたものだが、最近はそんな町でもすっかり無臭になってしまったように感じていた。が、ここは変わらぬ懐かしい香り。「はるばるやって来た」という気持ちが一層強くなる。
ホームを改札口に向って歩くと『サイボーグ009』の001、003、009のモニュメント。そしてその横にはお馴染み仮面ライダー。テレビドラマ版ではなく、石ノ森章太郎の原作を忠実に再現している拘りがいい。
改札を抜けて駅の外に出てみると、キャラクターたちがあちこちに。等身大モニュメントやポストの上の石造にカラクリ時計。振り返り駅舎を見てみれば、玄関の上のステンドグラス、横には003(フランソワーズ!)そして屋根には002。
駅前交番の壁にロボット刑事が描かれている洒落っ気もnice!
すでに夕方。このままホテルに直行するのも勿体ないので、行っても入れないけど、とりあえずマンガロードを通って萬画館を目指してみることにした。
街角のあちらこちらに点在する等身大モニュメント。その度に足を止めて写真を撮ったりしている内に、石ノ森萬画館に着いた時には、かなり陽が傾いていた。
(つづく)
フランソワーズに会いたくて(その1) [旅行]
ふとしたきっかけで宮城県石巻市に漫画家・石ノ森章太郎の記念館(正式名称:石ノ森萬画館)があることを知った。実は石ノ森章太郎作品の単行本は何冊も持っていたのだが、大好きな作家と言うほどではなかった。それは彼の作品の持つ行儀の良さや少女マンガのような柔らかいタッチが、高度成長期に育ったガサツな少年には、どこかしら刺激が足りないように感じられていたからかもしれない。
しかし振り返ってみれば、どれだけ多くの彼の作品を読み、アニメ化やドラマ化された映像を観たりしてきたことか。特に子供の頃に読んだ『サイボーグ009』には熱い思い入れがあるし、『仮面ライダー』を始めとする変身モノにどっぷり嵌った世代としては懐かしさに引かれ、そしてサイボーグ003ことフランソワーズ・アルヌールに会いたくて遠くの石巻まで行ってみたくなったのだった。
七夕祭りで賑わう仙台をチラ見し、ちょっと松島に立ち寄り一句詠んでからローカル線に揺られて石巻へ向う。ローカル線の旅は「楽しい」と「退屈」が紙一重なのだが、「退屈」になる一歩手前で石巻駅に到着。降り立ったホームの先に、いきなりフランソワーズが!
切ない眼差しがたまらないぞっ。
(つづく)